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核搭載可能B-52H爆撃機の東シナ海飛行と英海軍強襲揚陸艦「アルビオン」が東京港入港

8/5(日) 7:44配信

FNN PRIME

核搭載可能B-52H爆撃機の東シナ海飛行

8月2日、アメリカ太平洋艦隊とアメリカ太平洋空軍は、それぞれ8月1日に、日本近くの東シナ海で共同訓練を行ったと発表した。発表によれば、訓練に参加したのは、アメリカ本土からグアムに展開中の米空軍のB-52H爆撃機2機と、米海軍のP-8Aポセイドン哨戒機2機。

【画像】東京港に入港した軍艦「アルビオン」や訓練飛行したB-52H

アメリカ太平洋空軍は、この訓練に参加中のB-52H爆撃機の画像を複数枚リリースしたが、そのうちの1枚が、航空軍事評論家の石川潤一氏の目を引いた。石川氏によると、「後胴側面にARR-85 VLF/LF無線機の受信アンテナが追加されている。つまり、新START条約で核戦力にカウントされている機体の可能性が高い」と言う。

VLF/LFというのは、超長波・長波ということを意味する。アメリカ軍は、海中に潜む戦略核ミサイルを搭載した戦略ミサイル原潜に、発射指示を出すため、E-6 TACAMOや、E-4Bナイトウォッチといった特殊な電波送信装置を持った航空機を運用している。これらの航空機は飛びながら、空中に、数kmもの長さのアンテナを繰り出し、海中に伝わるように超長波や長波で指示を送信する。

戦略ミサイル原潜に発射指示が出されるなら、それは、全面核戦争に米国が突入する事態も考えられる。だから、戦略核任務を帯びたB-52Hも、その通信をモニターし、状況を掌握できるように、ARR-85の受信アンテナが追加され、新START条約で、核兵器を運用できないように改修されたB-52Hとの外観上の差異となっている。

新START条約に基づいて、ロシアが偵察衛星その他の手段で米軍をモニターする際に識別しやすくするためでもある。

核兵器搭載可能なB-52H爆撃機が搭載・運用する主要な核兵器は、射程2400km以上とされるAGM-86B巡航ミサイルで、最大20発搭載できる。今回公表された画像には、翼の下にはミサイルは吊り下げられていなかったが、それでも、最大8発のAGM-86Bが、機内・弾倉内に搭載可能だ。

東シナ海上空を飛べば、北朝鮮全域がAGM-86Bの射程内。勿論、核兵器搭載可能なB-52Hと言っても、常に核兵器搭載任務を負っているわけではなく、前述の石川氏によれば「機材繰りでたまたまグアムに派遣されたものと推定」ということもありうる。米軍が敢えて、意図を持って、ARR-85のアンテナが確認できる画像を公開したのかどうかは、分からない。

ただ、北朝鮮が、1発ないし2発のICBM(大陸間弾道ミサイル)を製造している兆候があると、米ワシントン・ポスト紙に先月30日に報じられたばかりの出来事であり、B-52Hの飛行コースから、AGM-86Bの射程内に位置していた国家、例えば北朝鮮にとっては、結果として、意識せざるをえない事態だったかもしれない。

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最終更新:8/5(日) 7:44
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