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【転職バブルの正体】時給4000円派遣で復職、50代主婦の正社員採用…家庭との両立夢みるが

8/6(月) 11:01配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

少子高齢化による構造的な人手不足と景気の回復で、転職市場が活況になっています。有効求人倍率は高止まりし、現在はバブル期以降の最高水準に。完全な売り手市場ですが、本当に転職しやすくなっているのでしょうか?実際に転職しようとすると……。

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働く女性

都内在住の今泉梨花さん(仮名、40)は2017年8月末、不妊治療の負担から勤め先の広告代理店を退職した。毎週の通院やホルモン治療による体調不良で思うように働けず、「正社員なのに違う働き方をさせてもらっている」という後ろめたさがあった。

退職後間もなく、知人から紹介された“高時給の派遣会社”に登録した。同年12月からはIT企業に派遣され、ウェブコンサルタントとして働いている。正社員の担当者と顧客との打ち合わせに同席し、自ら提案もする。

不妊治療との両立ができるよう週4日勤務を実践。満足しているのはこの働き方だけではない。時給が約4000円と高額だからだ。

梨花さんは、前職でマーケターの経験があった。時給4000円と評価されたのは、もともとウェブマーケティングのスキルが派遣人材市場での需要が高いことに加え、英語力と海外市場のリサーチ経験が豊富だったこともモノを言った。

梨花さんは「これまでの経験やスキルを信頼されている」と、今の待遇に満足している。

今年に入って妊娠も分かった。夫の仕事の都合でこの夏には関東近郊に転居するが、週に数日在宅勤務して仕事を続けることで、派遣先と調整している。

最高時給は7000円に上昇

梨花さんが登録したのは、人材会社ビースタイル(東京都新宿区)が高度な専門スキルを持つ人材を時短で派遣・紹介するサービス「スマートキャリア」だ。2012年のサービス開始以来、売り上げは毎年160~180%のペースで伸び、取引社数も増加の一途をたどる。

募集時の月間最高時給は、2015年1月に2400円だったが、2017年4月に5000円を突破。その後、3000円台後半~5000円台で推移し、2018年5月には採用コンサル職で7000円を記録した。

売り手市場が続く中、求人依頼の大半は人材確保に苦心する中小企業だという。IT人材はもちろん、景況感の改善を受け企画・マーケティング職や上場準備に関わる人材ニーズも高まっている。

ビースタイルの三原邦彦会長は「このクラスの人材をフルタイムの正社員で雇用しようとすれば、給与に加えて採用や労務コストもかさみ、最低でも月額40万円は下らない。週4~5日、1日5~6時間の時短派遣なら、月額25万円前後で採用可能になる」と語る。

派遣登録している求職者は約9割が30~40代で、過去の最高年収は500万~1000万円が全体の6割を占める。また、登録者の6割が週3~4日の勤務日数を希望している。これまで培ったキャリアを武器に、収入を確保しつつ働き方の柔軟性を高めるため、派遣社員を選択しているようだ。

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