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母から美しき天才へ届いた一通の手紙 世界ソフトボール・長崎望未

8/6(月) 18:31配信

テレビ東京スポーツ

強い日本を見たければソフトボールは外せない。

今からちょうど10年前、2008年の北京オリンピックでの金メダルは日本の底力を世界に知らしめた。2020東京。もうすぐオリンピックに強い日本が帰ってくる。

ではニューヒロインは誰か?
番組が注目したのは長崎望未、26歳。美貌も目を引くがプレーもすごい。社会人一年目で、ホームラン王、ベストナインなど4冠を達成。 付いた異名は、美しき天才。 東京オリンピックの主軸を期待されている。抜群の打撃センスは鍛え上げた腕力に支えられている。

腕の太さ31センチ。たくましい二の腕は平均的な成人男子を軽々と上回る。彼女が己を追い込み結果を出し続けるのにはかけがえのない家族の存在があった。

娘の姿をいつもスタンドから見守ってきた母、喜代美さん。

かつては生活に追われ、応援どころではなかった。瀬戸内海の離島に4人兄弟の長女として生まれた長崎。
しかし小学2年生の時、両親が離婚。四人の子供たちは母に引き取られ、別の町に引っ越して新しい生活を始める。

慣れない転校先、小学3年生だった長崎はそこでソフトボールと出会う。ボールを遠くに飛ばす快感に夢中になった。青空に吸い込まれる打球が日頃の苦労を運び去ってくれた。

母一人に子供が四人。 家計が楽なはずもなく、時は水道が止まることも。子供心にも家計が苦しいのがわかっていた。 母は朝は牛乳配達、夜は清掃員と働き続け娘のソフトボールに関心を寄せる余裕もなかった。
それどころか「ソフトボールをやめて欲しい」と娘に訴えたこともあったという。

しかし長崎は夢を諦めようとはしなかった。娘の思いに触れた母はなお一層働いて家庭を守る。働きづめで、早朝から深夜まで家を留守にするから話をする時間さえなかった母子を繋いでいた唯一の絆、それは置手紙だった。

「のんちゃんから母へ。仕事お疲れ。りんご剥いといたけんね。皿洗いもしといたよ。」 
「やりたいことをさしてくれて感謝しています。本当にありがとう。」
「服やズボンを一生懸命洗ってくれたり 食べ物をいっぱい作ってくれる、お母ちゃんのことをのんちゃんは大好きです。」

置手紙が育んだ親子の絆。子供たちを育て上げた母が、今は応援に来てくれる。だからバットで会話する。

外野手の長崎は、日本代表で激しい競争の渦中にいた。

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