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嘆く地元、甲子園外野スタンドが有料化… 今夏の全国高校野球から

8/7(火) 15:34配信

神戸新聞NEXT

 兵庫県西宮市の甲子園球場で5日に開幕した第100回全国高校野球選手権記念大会で、これまで無料だった外野席(約1万9千席)の入場料が、今大会から有料化された。雑踏事故の防止が主な理由だが、ふらっと観戦に行けるのが「地元の特権」だった球場周辺の住民からは「もう気軽に行けない」と残念がる声も聞かれる。(斉藤絵美)

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 「両チームの応援団が見えて、打球が飛んでくる様子もよく分かる。負けているチームを応援するのが外野席や」

 そう話すのは西宮市の男性(75)。自宅は球場まで約300メートル。子や孫をよく外野席で遊ばせた。テレビで外野席に空席が目立つ第4試合などに、ふらっと出掛けていくのが恒例だった。有料化には「気楽に行けなくなる。お金の問題ではなくて、気持ちのハードルが高くなる。寂しいなあ」と漏らす。

 日本高等学校野球連盟は、これまで無料開放してきた外野自由席の料金を、今大会から大人500円、子ども(4歳以上小学生以下)100円に改定した。その背景には、高まる高校野球人気がある。

 これまでも注目校が出場する日など外野席も満員になった場合は、球場内の雰囲気だけでも味わってもらおうと、外野席の通路を通り抜けてもらう対策を取ってきた。だが、ここ数年は入場を待つ列の混雑が深刻化。有料にすることで外野周辺での混雑が減り、券売所での警備に集中できるという。アルプス席(800円)やバックネット裏の中央特別指定席(2800円)なども値上げされた。

 こうした措置に、高校野球ファンの男性会社員(44)=西宮市=は「お金を取った方が、本当に見たいという人が見られるのでは」と一定の理解を示す。ただ、「子どもには自由に見させてあげた方がいいかな」と残念がる。

 一方、甲子園球場のライト側外野席に近い球場の外周近くでTシャツなどを販売するグッズ店を営む男性(54)は「外野を出入りする観客が減る。どれだけ周遊してくれるか。商売としてはマイナスになりそう」と漏らす。

 日本高野連によると、開会式があった5日は午前7時50分に外野席の満員通知を発表。以降は空席もあるという。

最終更新:8/7(火) 19:43
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