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<検証・在宅被災者>生活再建へ支援拡充を 神戸大名誉教授・塩崎賢明氏に聞く

8/13(月) 9:00配信

河北新報

 東日本大震災で顕在化した在宅被災者の課題は、西日本豪雨や想定される首都直下地震、南海トラフ巨大地震でも浮上する恐れがある。現行の支援制度に死角はないか。災害復興に詳しい塩崎賢明神戸大名誉教授に聞いた。(聞き手は石巻総局・氏家清志)

【回顧3.11焦点】在宅被災者置き去り 寝たきりの家族、食料も尽き…

◎神戸大名誉教授 塩崎賢明氏に聞く

<進む生活破壊> 

 -震災から8年目に入り、被災地では在宅被災者の問題が深刻化している。

 「制度の条件に当てはまる人に決められた支援だけをやっている。少しでも要件から外れると対象外になり、制度のはざまに落ちてしまう。時間がたつにつれ災いが追い掛けてくる『復興災害』の典型だ」

 -石巻市の場合、被災家屋を補修する支援額は国と市を合わせ最大約250万円になる。

 「全く足りない。最低でも500万円ぐらいにしないと住宅再建の役に立たず、ずるずると(生活の)破壊が進む。国の加算支援金は補修に十分なのか、きちんと検証すべきだ。1000万円あれば大半の問題は解決する。半壊以下は対象外ということも問題だ」

<コスト圧縮も> 

 -個人資産に公金を充てることへの批判から、支援金増額には反対も根強い。

 「2000年の鳥取西部地震で、鳥取県が新築に300万円、補修に150万円の独自補助をした。当時の片山善博知事は『村に家がなくなれば村がなくなる』との考えだった。地域に家があり、人が住み、さまざまな活動が行われることには公共性がある」

 「仮設住宅と災害公営住宅にかかる行政コストは1世帯当たり計約2400万円。支援金を出して自力再建ができればコストは約740万円で済むという試算がある。国や自治体の業務もかなり少なくなる」

 -国の住宅支援政策は避難所、仮設住宅、災害公営住宅という「単線型」の支援だったといわれる。

 「仮設住宅は災害救助法、災害公営住宅は公営住宅法で規定される。支援金は内閣府。縦割りでばらばらだ。どんな制度でも生活再建をトータルに描けなければ意味がない」

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最終更新:8/13(月) 9:00
河北新報