ここから本文です

中東タンカーを攻撃&一時ストップ!?イエメン発“石油危機”の可能性【山田吉彦】

8/7(火) 6:30配信

FNN PRIME

現在、イエメンを舞台として、イスラム教スンナ派のサウジアラビアとシーア派のイランの代理戦争が行われている。さらにサウジアラビアには米国が支援し、イランの陰にはロシアの存在が見え隠れしている。

【画像】各国の軍艦が停泊、緊迫するサウジの港

イエメンでは、2015年にイスラム教シーア派の過激組織フーシが、イランからの武器供与を受けクーデターを実行し、首都サヌアを占領した。首都を追われたスンナ派のハーディ大統領政権は、紅海沿岸の都市アデンに退避し、サウジアラビアをはじめとしたアラビア半島のスンナ派諸国の支援を受けながら、フーシとの内戦に突入している。サウジアラビアは、イランからの武器の搬入を阻止するために空港やフーシの拠点を空爆し、フーシは、サウジアラビアの空港やサウジアラビアに同調するアラブ首長国連邦の原子力発電施設を狙いミサイルを発射した。イエメンの内戦は、中東全体に拡大する兆候さえ見せているのだ。

サウジのタンカーが一時停止!石油増産でも価格高騰

中東情勢は、ISの動きが沈静化に向っているにも関わらず、さらなる危機を迎え、その影響は原油価格に如実に表れている。
今年に入り、米国のイランの核開発に対する経済制裁措置の強化のため原油価格の高騰している。
そこでOPECは、石油の需要を賄うため、7月から増産体制に入った。7月末、安定に向かうかと考えられていた原油市場が、欧米市場から再び高騰を始めた。8月に入っても原油の先物価格は、一年前より20ドル以上の高い1バレル70ドル前後で推移している。中東におけるさらなる紛争への脅威が、石油価格に序実に反映しているのだ。

7月25日、サウジアラビアの原油タンカー2隻が紅海に面したイエメンの港湾都市ホデイタ沖を航行中に、イエメンの武装勢力「フーシ」の攻撃を受けた。

幸いにも一隻が軽微な損傷を受けただけで負傷者の発生や原油流出には至らなかったが、サウジアラビアは、紅海のバブエルマンデブ海峡の船舶通航を一時的に停止する措置を取った。バブエルマンデブ海峡は、アラビア半島のイエメンとアフリカ大陸東部のエリトリアとジブチの国境線辺りを挟んだ幅30キロほどの海峡で、アラビア海とスエズ運河を結ぶ重要なシーレーンの中核に位置している。この海域では、4月にもサウジアラビアの原油タンカーがミサイル攻撃を受けており、航行の安全を脅かす危機的な事態となっているのだ。

1/2ページ

最終更新:8/7(火) 9:51
FNN PRIME