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翁長知事、辞職へ 職務代理者に謝花副知事 知事選前倒しも

8/8(水) 16:04配信

琉球新報

 4月に膵臓(すいぞう)がんの手術を受け、治療を続けてきた翁長雄志知事(67)が、病状が回復するめどがつかず、近く辞職することが8日、関係者の話で分かった。県は8日午後5時から記者会見を開き、謝花喜一郎副知事が職務代理者を務めることを発表する。

 会見を前に県政与党に近い県選出国会議員に謝花副知事から電話で連絡があり、知事の状態について「意識混濁(こんだく)」と説明されたという。

 公職選挙法では、県知事は県議会議長に退職を申し出る。議長は5日間以内に県選挙管理委員会に通知し、この通知から50日以内に選挙が行われる。翁長知事の任期満了に伴う知事選は11月1日告示、11月18日投開票が決まっていたが、前倒しで実施される公算が大きい。

 翁長知事は辺野古埋め立て承認の撤回を表明した7月27日の会見を最後に登庁せず、公の場に姿を見せていなかった。数日前から浦添市内の病院に緊急入院している。

 翁長知事は最大の公約としてきた名護市辺野古沿岸での新基地建設阻止に向け、仲井真弘多前知事による公有水面埋め立ての承認を「撤回」する手続きに入っているが、撤回の実施も不透明となる。

 現職県知事の辞職は、1978年11月に第2代知事、平良幸市氏が病気を理由に辞職して以来、40年ぶり2度目となる。歴代の県知事の中でも高い支持率を背景に、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を推し進める国と鋭く対峙してきた翁長知事の辞職により、辺野古新基地建設をはじめとする基地問題の行方や、最大の政治決戦となる11月の知事選を控えた県内政局は一気に流動化する。

 翁長知事は今年に入り、辺野古新基地建設阻止を訴える訪米行動や、天皇、皇后両陛下の沖縄訪問時の同行など重要な公務が続いていた中で、体重の減少など体調面の不調が見られていた。4月に受診した人間ドックで再検査が指示され、精密検査の結果、膵臓がんが見つかった。

 すい臓は食物の消化を助けるすい液や、血糖値を調節するホルモンのインスリンなどを生産する器官。5月15日の退院会見では、膵臓がんを取り除く手術を実施したと発表し、がんの移転や再発を抑える化学療法を続けながら本格的な公務復帰を目指すとしていた。

 体調が不安視されながら6月23日の県主催による沖縄全戦没者慰霊式典に出席し、平和宣言を読み上げた。7月27日には県庁で記者会見を開き、辺野古埋め立て承認を撤回する方針の表明した。ただ、7月下旬の全国知事会議、8月初旬の国庫要請には自ら赴くことで公務日程を入れていたが、医師と相談により、長距離移動による負担を避けることや治療を優先する方針から直前になり県外出張を取りやめていた。

 翁長氏は2014年11月の第12回県知事選知事選で、36万820票を獲得して初当選した。辺野古移設反対の世論を背景に保革を超えた「オール沖縄」の枠組みを構築し、当時現職の仲井真氏に9万9744票差をつけた。【琉球新報電子版】

琉球新報社

最終更新:8/12(日) 19:39
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