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日本郵便が「置き配」に乗り出す。再配達問題の切り札となるか?

8/9(木) 11:55配信

THE PAGE

 日本郵便が配送した通販の商品を玄関前に置くだけで配達を完了する、いわゆる「置き配」に乗り出すことになりました。海外では「置き配」はよく見られる配達方法ですが、再配達問題の切り札になるのでしょうか。

 日本における宅配サービスは、荷物を直接、受取人に手渡しするのが原則となっていました。このところ人手不足が深刻となり、再配達問題がクローズアップされるようになってきましたが、手渡しを原則にしている以上、配達中に受取人が在宅していなければ業務は完了しません。一部のマンションでは宅配ボックスを整備するところもあるようですが、スペースの問題などもあり、広く普及する状況とはいえません。

 しかしながら、荷物を手渡しし、受領のサインをもらうことで配達を完了するというやり方は、必ずしも標準的ではありません。米国にはフェデックスやUPSなど、日本のヤマト運輸や佐川急便と同じようなサービスを提供する事業者がありますが、荷物を手渡ししたり、受け取りのサインをもらうのは、むしろ追加料金が発生するオプション・サービスとなっています。もっとも安いプランでは、玄関前に荷物を置くことで配達が完了します。

 日本人からすると荷物が盗まれないか心配なところかもしれませんが、それほど大きな問題にはなっていません。米国は地域ごとの差が激しく、治安がよいエリアであれば、むしろ日本よりも安全というケースはザラにあります。こうしたエリアでは問題なく置き配が実施できるはずです。

 日本の場合、マンションの割合が高く、現実的に廊下にモノが置けないというケースなどが考えられますから、広く普及させることは難しいかもしれません。しかし、置き配が可能な地域だけでも、この方式を導入すれば、再配達の負荷はかなり減ると思われます。

 これに加えて、配送スピードを利用者がきめ細かく選択できるシステムの導入も必要でしょう。米国では、利用者が配送スピードを選択できるサービスがほとんどです。時間がかかってもよいという人は安いプランを利用し、すぐに荷物が欲しい人は高いプランを選択できます。日本では利用者側が配送スピードを選択できないケースが多いですから、急いでいる一部の利用者のために、全体のサービスに負荷がかかっています。

 世間では「便利すぎるのは良くない」といった批判的な意見や、「本当に翌日配送などニーズがあるのか」といった疑問の声をよく耳にしますが、利用者が配送スピードを選択できるようにすれば、本当のところどんな配達を望んでいるのかハッキリしてくるはずです。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:10/2(火) 14:31
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