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長時間勤務を減らせば誰もが働き続けられる 女性医師が活躍する産婦人科の挑戦

8/9(木) 6:05配信

BuzzFeed Japan

東京医科大学が医学部医学科の一般入試で、女子や浪人を重ねた受験生に不利になる点数操作をしていたことが明らかになり、医療現場に衝撃が走っている。

大学の内部調査委員会によると、関与した大学職員は「女性は年齢を重ねると医師としてのアクティビティが下がる」とし、具体的には「女性は結婚、出産をして育児をしなければならず長時間勤務ができなくなる」と理由を説明したという。

つまり、女性医師は出産、育児をすると戦力にならないと判断していたということだ。それは事実なのだろうか?

年間3000件の分娩を扱い、ハイリスクな妊婦や妊産婦の救命救急に対応する総合周産期母子医療センターである、日本赤十字社医療センター(東京都渋谷区)の産婦人科は、常勤医26人中22人が女性医師。子育て中だろうがなかろうが、全ての医師が宿直や休日勤務をこなしながら、交代勤務制で誰もが働きやすい職場を実現している。

「我々世代が味わった辛さを後輩には引き継がせない」と勤務環境の改革を進める同院第一産婦人科部長の木戸道子さんにお話を伺った。
【BuzzFeed Japan Medical / 岩永直子】

夜勤明けは朝9時に勤務終了 成長の機会も分け合う

日赤医療センター産婦人科の交代勤務制はこんな形だ。

日勤は朝8時半に始業で午後5時に終了。そのうち3人だけが居残り勤務で午後8時までいる。夜勤3人が午後8時に来て交代したら居残り勤務の人は帰宅。夜勤は朝、出勤してきた日勤の人に引き継ぎをした後、午前9時には帰る。

主治医制は取らず、チームで患者を診るようにしているのだ。

それまでは、当直の日も朝から働き、当直明けも夜までいるという長時間勤務が当たり前で、育児中の女性医師は働きづらかった。

今は、22人の女性医師のうち、末っ子が未就学児という人が3人、小学生がいるのが1人、中学生がいるのが3人だが、みんな夜勤や休日勤務も引き受ける。56歳の木戸さんも月3~4回は夜勤を担う。

「もちろん、個人の事情に配慮し、妊娠中は勤務を緩和するなど柔軟に対応しています。でも、原則としてシフトのどこかを必ず担当してもらう。現場の不公平感をなくすだけでなく、負荷の高い仕事をすることは、女性医師自身に力をつけることにもなるからです」

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最終更新:8/9(木) 6:05
BuzzFeed Japan