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核禁条約、原発事故、被爆者援護ーー歴代首相は長崎で何を語ってきたのか

8/9(木) 12:03配信

BuzzFeed Japan

2018年、安倍氏は再び核兵器禁止条約に触れず

被爆者の方々が年々高齢化し、被爆体験の継承が重要な課題となっている。これまで歴代の首相は、この日に長崎で何を語り、何を語らなかったのか。第1次安倍政権から、そのあいさつの変遷を振り返る。(首相の発言内容は首相官邸のホームページより)【BuzzFeed Japan/貫洞欣寛】

原爆が落とされた後の長崎を記録した写真たち

2017年7月、国連で核兵器禁止条約が圧倒的多数の賛成で成立した。その立役者となった核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)は同年、ノーベル平和賞を受賞した。

だが、日本は条約に署名しない意向を表明し、内外で「被爆国なのに、なぜ背を向ける」という批判が相次いだ。

長崎市の田上富久市長は2018年の平和宣言で「唯一の戦争被爆国として、核兵器禁止条約に賛同し、世界を非核化に導く道義的責任を果たすことを求めまえる」と語り、政府に対し、核禁条約への賛同を求めた。

次いで挨拶に立った被爆者代表の田中煕巳さんも、政府の姿勢を強く批判した。

安倍首相はあいさつで「近年、核軍縮の進め方について各国の考え方の違いが顕在化している。真に核兵器のない世界を実現するため、核兵器国、非核兵器国双方の協力を得ることが必要だ」「我が国は非核三原則を堅持しつつ、双方を粘り強く橋渡ししていく」と語った。

しかし、核兵器禁止条約には触れなかった。

核兵器保有国はいずれも核禁条約に参加する意思を現段階では示しておらず、日本は米国の「核の傘」に安全保障を頼っているため、核禁条約への参加は非現実的、という考え方を、安倍政権は維持している。

以下は、2007年からの年ごとの変化を見る。

2007年 安倍晋三氏(第1期) 「憲法の規定を遵守」

「戦後レジームからの脱却」を掲げて第1期の政権を担った安倍氏は2007年8月9日のあいさつで、「今後とも、憲法の規定を遵守し、国際平和を誠実に希求し、非核三原則を堅持していくことを改めてお誓い申し上げます」と語り、日本国憲法を遵守する立場を示した。

2012年12月以降の第2次政権で、安倍氏は改憲への意欲をはっきりと示しているが、この時の姿勢はやや異なっていた。

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最終更新:8/9(木) 12:03
BuzzFeed Japan