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熱中症対策の効果で研究発表相次ぐ 「アイススラリー」って何?

8/10(金) 7:41配信

ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)

水ではなく「アイススラリー」を摂取することが、熱中症対策でより効果的――という内容の研究が、今夏相次いで発表されている。「アイススラリー(ICE SLURRY)」とは液体に微小な氷粒子と液体が混ざり合った流動性のあるシャーベット状態のことで、いわゆるファストフードなどでおなじみのフローズンドリンクに近い飲料。国内で40℃という気温が観測されている今年は特に、夏ゴルフの熱中症対策として知っておきたい要注目用語だ。

7月12日に大塚製薬は「ポカリスエット アイススラリー」を自社サイト限定で発売した。合わせて同社は、昨年実施した産業医科大と北九州市消防局との共同研究を発表。炎天下の中、消防活動を行っている消防隊員の熱中症発症のリスク対策をテーマに、活動前にアイススラリー状の液体を摂取することで得られる身体への効果を実証実験で確認したことを明らかにした。

男性消防隊員10人が被験者となった実験は、アイススラリー状の飲料または常温の飲料水を摂取した後、実際の消火活動を模した行動を行い、深部体温や心拍数、平均皮膚温などの変化を比較。結果、アイススラリーを摂取した場合、消火活動の開始後30分間の深部体温が常温水摂取時よりも低いことが分かったという。研究に参加した産業医科大の堀江正知教授は「深部体温の上昇が判断能力を鈍らせ、より危険な状態を招くことがある」と解説しており、大塚製薬は「アイススラリーが多くの人の熱中症対策として有用な手段になると期待される」としている。

8月1日に研究成果を公開した東京理科大も「過酷な環境で活動する消防隊員の熱中症の発生を抑制する手法の検討」をテーマにした研究を東京消防庁とともに実施。消防隊員5人が被験者となった実験で、冷水とアイススラリーを活動の前後に摂取させて深部体温などを比較し、「アイススラリーの摂取はその(編注:効果的な体温冷却手法)一つになり得ると考えられます」と発表した。

東京理科大は研究発表の中で、今後の研究継続で得られた知見を、酷暑の中での開催が懸念されている2020年東京五輪での貢献にもつなげたい意向を示している。長時間屋外でプレーするゴルフもまた無縁ではない。好むと好まざるとにかかわらず、この炎暑の中での夏ゴルフは、熱中症に最大限気を付けるべき状況だろう。

シャーベット状飲料といえば、その効果を知ってか知らずか、フローズンドリンクの製造機がレストランの片隅でひっそりとシャリシャリ稼働しているゴルフ場もあるという。また、コカ・コーラ社が販売しているフローズンドリンク「コカ・コーラ フローズン レモン」や「ファンタ フローズン」シリーズをクラブハウスで取り扱っているゴルフ場もある。予防に良さそうなことは積極的に試したい。(編集部・石井操)

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