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暑過ぎて売れてる「よしず」って何 すだれと違うの? 昔の知恵が詰まっていますが…後継者が欲しいです

8/13(月) 7:00配信

withnews

 今年の夏、何度思ったか分かりませんが暑いです。なんとかならないものでしょうか。自宅で快適に過ごすための対策グッズが売れる中、外からの日光による熱を避けつつ風も通す昔からの知恵である「よしず」も売り上げが伸びています。名前は聞いたことがありますが、「すだれ」とは何が違うのでしょうか。作っている店に取材しました。(影山遼)

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軽く例年の1.5倍

 昔は街中にあふれていたこの二つ。よしずは漢字で「葦簀」、すだれは「簾」と書きます。国産のよしずも作っている竹製品の「竹伊」(滋賀県長浜市)に聞いてみました。

 担当者によると、今年の売れ行きは「軽く例年の1.5倍くらいでしょうか」。2倍とまではいかないそうですが、「いや本当に暑すぎて…。かなり売れています」と話します。

 サイズは6尺(180センチ×180センチ、7000円)、8尺(240センチ×180センチ、11000円)、9尺(270センチ×180センチ、12000円)があり、8尺が一番多く出ているそうです。ちなみに価格はいずれも税別です。

 ですが、家を包み込んでくれるこの大きさがネックになっている部分もあります。それは送料。梱包するとかなりの額になります。欲しがる人も送料のことを考えると、通販で国産を買うのでなく、近くのホームセンターで外国産の安めのものを買うことが多いそうです。

立てかけるのがよしず

 なぜ滋賀。それはよしずの生産に大きく関わっています。よしずの材料は葦(よし・あし)で、有名なのが琵琶湖です。春から冬の間に5メートルほどまで成長したものを刈り、冷たく乾いた風に春までさらしてから、丁寧に編み上げて完成します。

 対して、すだれは主に竹を使って作られています。細かく割った竹を糸で編みますが、最近はプラスチック製のものも増えています。

 窓の外に立てかけるのがよしずで、軒先などにつるす戸建て向きのがすだれと覚えておけば良さそうです。ともに家の中が見えなくなり、プライバシーも守られます。環境共生住宅推進協議会などによると、バルコニーや庭に日陰を作ることで、外からの日射がもたらす熱を2割に下げられるといいます。カーテンでも日光を避けられますが、カーテン自体が熱を持って室内を暖めてしまうので5割までしか下がりません。

 一方で、暑さ対策だけでなく、吹雪と闘うために家をよしずで囲む地方もあるようです。

後継者不足も

 このよしず、世間でよく聞く後継者不足に悩まされているといいます。あくまで国産に限っての話ですが。先ほどの竹伊の担当者は「国産のしっかりしたよしずを必要としている方は多いのですが、うちの店でも作っているのは年配の方。若い人が継いで生活できるほどのもうけはありません」と話します。

 「やはり昔ほどは売れませんから。できるだけ伝統的なよしずを残したいものですが」と少し悲しそうに教えてくれました。

 葦の生産量も減り、外国産に押される中、現在のとんでもない暑さに対抗する術として使い続ける人が増えることを願います。

最終更新:8/13(月) 7:00
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