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犠牲なくしては生き残れない、マイナス20度のシムシティ 極寒の凍土が心をえぐる「Frostpunk」の絶望と面白さ

8/10(金) 8:00配信

ねとらぼ

 暑い日が続く今日のこのごろ、こんな日は涼しい家の中でゲームはいかがですか。ゲームブログ「ゲーマー日日新聞」管理人で、Steamで800本遊んだゲーマーでもあるJ1N1さんに、この時期オススメのゲームを教えてもらいました。

【画像:中央にある巨大な円柱が発電機】

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「最高気温マイナス20度」の永久凍土で街を作る

 初めまして。ゲーマー日日新聞というブログを書いているJ1N1と申します。大してゲームがうまいわけではなく、かといってゲームを作る上での専門知識を持っているわけでもない、そんな私ですが「とにかくいろんなゲームを遊ぶ」という理由だけで、ブログでは累計1300万ほどアクセスをいただきました。

 さて、そんな自分にとっても、今年6月にポーランドから生まれた「最高気温マイナス20度の世界」で街を作るゲーム「Forstpunk」は衝撃の作品でした。一体何故か。この作品は、人を統治する上で問われる倫理、例えば少数を犠牲にして多数を救うことや、負担にしかならない弱者を切り捨てることの是非を、画面の前に座るプレイヤー自身に迫るゲームだからです。

ゲームを始める

 さて、早速ゲームを始めてみましょう。最初にプレイヤーに与えられるのは、十数人の生き残りと、わずかな資源、そしてポツンと一基、集落の中央に置かれた巨大な発電機だけ。

 この発電機は街中の電力を賄うと同時に、コレ自体が巨大な暖房として住民を寒さから守ってくれる、集落の生命線です。

 ただし燃料に石炭が必要となるので、これを確保するための炭鉱を作る必要があります。そして無論、住民が生きるための食料、そして施設を建築するための木材や鉄といった資材も必要なので、これらを収集する施設や労働者を、限られた資源の中から優先順位を決めて配置していきます。

 ところが人口が限られた序盤では働き手が少なく、施設の回転率はかなり悪い状態です。そこでプレイヤーは法律を採択することで、市民の労働時間を伸ばし、さらにこき使うことができます。

 しかし、大人を24時間働かせてもなお労働力が足りない、このままでは資源が尽きてしまう――という緊急の状態も起こり得ます。

 その場合、プレイヤーは新たな法律によって、子どもを直接職場で働かせるか、せめて職場の手伝いに留めるか、2つの法から1つを採択することができます。子どもたちを安全な場所で勉強させるか、あるいは大人と同様に危険な職場で働かせるか……。

 これは指導者であるプレイヤーの判断で決まります。誰もが子どもには勉強させたいと思いますが、一方で資源はカツカツで働き手も少なく、理想だけでは寒波に対抗できない。さてそこで、このゲームはプレイヤーに問うわけです。「あなたなら、どうしますか?」と。

 そして実際に法律を採択した後も、胸の中にはやはりスッキリしないものが残ります。子どもを働かせてしまったが、けがでもしたらどうするのか。子どもを働かせなかったが、資源をどう確保すれば良いのか。

 ですが、一度採択してしまった以上、こうした疑念を抱えたまま、ゲームを続けなければなりません。

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最終更新:8/10(金) 8:00
ねとらぼ