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"スマホ連動のIHクッキングヒーター"や"レシート撮影で食材管理できるアプリ"など、スマートキッチン・サミットで見つけた新製品・サービス

8/10(金) 16:08配信

Impress Watch

 2018年8月8日と9日の2日間にかけて、"食&料理×テクノロジー"をテーマにキッチンの未来を描くカンファレンス「Smart Kitchen Summit Japan(スマートキッチン・サミット・ジャパン)2018」が開催された。

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 会場には参加企業による製品・サービスの展示ブースもあり、講演の休み時間などには多くの人で賑わっていた。その中から注目の製品やサービスを紹介していこう。

■国内での発売が待ち遠しいスマートキッチン家電が登場

 まずは、本イベントの講演に登場した、注目製品をご紹介しよう。

 Hestan Cueのスマホと連携してスマートに調理が行なえるIHクッキングヒーター「Hestan Cue Smart Cooking System」。同社のDirector of TechnologyであるJon Jenkins氏は、スマートキッチンの魅力は「全自動化」ではなく、調理時の火加減など難しい部分を機械が担当することで、失敗せずに料理のクリエイティブな部分を楽しめることにあると話した。

 また、米国のクラウドファンディングサービス「Kickstarter」で、72万4,159ドル(約8,000万円)を集めたキッチンロボット「Suvie Kitchen Robot」。開発するSuvieのCo-Founder兼CEO・Robin Liss氏によれば「Suvie Kitchen Robot」は、パスタや野菜などをゆでたり、肉や魚を焼いたりできるだけでなく、設定した時刻まで食材を冷やせる冷蔵庫機能も搭載。内部は4つのゾーンに分かれており、それぞれが独立して動作するのが特徴。食材の宅配サービスとともに展開する予定となっている。

■キッチンアシスタントアプリで食材を手軽に管理

 展示ブースでは米国のスタートアップ企業のCheflingが提供するキッチンアシスタントアプリ「Chefling」のデモも行なわれていた。「Chefling」アプリでレシートを撮影すると、購入した商品を読み取り、パントリー(食料貯蔵室)に何があるか、消費期限がいつかが一目で分かるほか、食品の在庫を元にレシピも提案してくれる。

 三井倉庫ロジスティクスのブースでは、スイス・FRANKEコーヒーシステムズのコーヒーマシンを展示していた。単体で決済まで可能な点が特徴。メニューを選んで、ICカードをかざして決済すると、コーヒーが注がれるというものだ。担当者によると、企業内の休憩スペースやスーパーマーケットなどに設置するようなイメージだという。スターバックスはこのシステムを利用し、「企業内カフェテリア」を展開し始めているとのことだ。

 またシャープのブースでは、同社の調理家電「ヘルシオシリーズ」向けに提供する料理キット宅配サービス「ヘルシオデリ」の試食サービスが行なわれていた。

■クックパッドは「OiCy」に加えてハッカソンの成果物もアピール

 クックパッドのブースでは、2018年5月に発表したスマートキッチンプラットフォーム「OiCy」に対応するレシピ連動調味料サーバー「OiCy Taste」のコンセプトモデルを展示していた。

 クックパッドのブースでは、2018年6月30日と7月14日の2日間にわたって開催したハッカソン「毎日の料理を楽しくするスマートキッチン体験をプロトタイピングする~テクノロジーで料理の本質にせまる」で発表されたスマートキッチンデバイスのプロトタイプも展示されていた。

 チーム「プレクック」が開発した「食洗機兼自動野菜下ごしらえ機」のプロトタイプは、野菜の皮むきやカットなど、面倒な作業を肩代わりすることで、よりクリエイティブな料理の楽しさに注力できるというコンセプト。ハッカソンで最優秀賞を受賞した、チーム「女の子」が開発した「デリセンス」のプロトタイプは、まな板がディスプレイになっており、切り方や調理方法を表示する。さらに音声や光、振動でナビゲートすることで、料理が得意でない人でも楽しく料理ができるというコンセプトだ。

 チーム「ダンパ」が開発した「ルンルン包丁と鍋スピーカー」のプロトタイプは、包丁を使うときに音が出ることで、リズムを取りながら楽しく料理ができるというもの。塩を使う量など、レシピを音で表現するというコンセプトも提示していた。

 しいたけを中心とした「菜食だし」を販売する椎茸祭のブースでは、「OiCy Taste」のプロトタイプを使って濃縮だしを出す「うまみサーバー」をデモしていた。タブレットの画面で、「昆布と鰹のスタンダードだし」「昆布としいたけの菜食だし」「和食のうまみ三種合わせの?! おだし」、椎茸祭が販売するしいたけと昆布、大豆とゴマを使った「oh!dashi」の4種類から好みのものを選ぶと、調合されて出てくるというもの。OiCy Tasteのスタートはしょう油、みりん、料理酒、お酢を適量出すというコンセプトだったが、さまざまな活用法がありそうだ

■パナソニックは3つのスマートキッチン家電を展示

 パナソニックの企業内アクセラレータである「Game Changer Catapult(ゲームチェンジャー・カタパルト)」のブースでは、現在開発が進められている「totteMEAL」「Ferment2.0」「OniRobot」の3つが展示されていた。

 「totteMEAL」はお弁当の保管冷蔵庫にスマートロック機能、スマート決済機能、稼動モニタリング機能を付加することで、都市部のビジネスパーソンが抱える"ランチ難民"問題をクリアできる「IoTアドオンユニット+制御プラットフォーム」ソリューションだ。

 食品を提供する事業者にとっては、スマートロックやスマート決済機能によって商品の受け渡しや代金の回収が確実にできるだけでなく、稼働状況のモニタリングによって食中毒などの安全対策も万全にできる。

 購入者側はお弁当を買って食べるだけで栄養バランスを可視化できるだけでなく、日々の生活や好みに合わせてお弁当をレコメンドすることも可能だという。

 活動量計などで日々の活動量を記録管理する人が増えているが、こうしたサービスを利用することで食事による栄養摂取状況なども手軽に可視化できるのは魅力的だ。社員食堂などでの展開も可能とのことなので、実現すれば健康経営に注力する企業への導入も進みそうだ。

 「Ferment 2.0」はお味噌を自宅で手軽に作れるキットデリバリーサービス。レシピに従って味噌を仕込んだら、センサースティックを味噌の中に挿して温度の計測をスタートする。温度変化を絶えずチェックすることで、味噌の仕上がり状況がスマホアプリで分かるというものだ。

 「OniRobot」はおにぎりを自動的に握ってくれるロボットだ。5方向から圧力を加える「3Dハンド」によって、外はしっかり、中はふっくらしたおにぎりを作れるという。「グルテンフリー」や「オイルレス」などの健康食志向や、片手で食べられる手軽さ、具を好きなように変えられることなどで海外向けに訴求していくという。

 また、パナソニックのGame Changer Catapultブースには展示されていなかったが、開発者の幸裕 弘氏が「Sake Cooler(酒クーラー)」を会場に持参していた。「Sake Cooler」は、Game Changer Catapultの第1弾の開発製品で、日本酒やワインのボトルを入れると、ラベルをカメラで読み取り、お酒の詳しい情報、そのお酒に合った料理を提案するといった機能を提供するものだ。

家電 Watch,安蔵 靖志

最終更新:8/10(金) 16:52
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