ここから本文です

次世代加速器ILC 日本学術会議が審議開始、厳しい意見相次ぐ

8/10(金) 18:02配信

産経新聞

 日本学術会議は10日、次世代加速器「国際リニアコライダー(ILC)」を日本に建設することの是非を審議する検討委員会の初会合を開いた。審議結果を踏まえ、政府は年内にも建設の是非を最終決定する。

 学術会議は平成25年にもILCの是非を審議し、「厳しい財政環境で時期尚早」との見解を発表しており、今回が2度目の審議。

 この日の会合では委員長に家泰弘・東京大名誉教授を選出。家氏は産経新聞の取材に対し「前回の計画からの進展や状況変化を踏まえて、予断なく審議を進めたい」と語った。

 会合ではILC構想を推進する素粒子物理学者らが研究の意義や装置に使われる技術、見込まれる成果、コストなどについて説明した。

 これに対し委員からは「科学は物理学だけではない。この分野に次から次へと巨費を投じるのは違和感がある」「どうして日本に建設する必要があるのか分からない」などの厳しい意見が相次いだ。

 ILCは素粒子同士をほぼ光速で衝突させ、宇宙誕生直後の超高温を再現し宇宙の成り立ちを探る施設。日米欧が建設費用を分担し、岩手・宮城両県の北上山地に建設する構想を物理学者の国際組織が進めている。

 前回の審議時は施設の全長が30キロで、約1兆1000億円に上る巨額の総建設費が課題となった。国際組織が昨年、計画を見直し全長を20キロに短縮し、総建設費が最大約8000億円に圧縮されたため再審議となった。

最終更新:8/10(金) 18:02
産経新聞

Yahoo!ニュース特設ページ