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たった12席の豪華夜行バス、運転士もスゴイ! 揺れない運転のために「靴を脱ぐ」ワケ

8/10(金) 6:20配信

乗りものニュース

「揺れない運転」の厳しい訓練、驚きの運転方法

 夜行バスの座席配置は3列あるいは4列シートが基本ですが、なかには車内の両側に1席ずつ配置した2列シートもあります。しかし、すべての座席が2列というバスは、座席数が減ってしまうこともあり、極めて少ないのが現状です。

【写真】ホントに靴脱いでる! 運転士の足元

 そのひとつが、東京~徳島間で運行されている「マイ・フローラ」です。1台につきわずか12席、全席の通路側には天井まで届く間仕切りが設けられ、ほぼ個室に近いプライベート空間が確保されています。2011(平成23)年に登場するや、多くのメディアに取り上げられ、「日本一豪華なバス」との触れ込みもありました。

 車内にはカーペットが敷かれ、乗客は靴を脱いで乗車します(土足厳禁)。運行する海部観光(徳島県美波町)によると、長時間の乗車中に寝がえりが打てるよう、座席幅は通常のバスと比べて2倍弱の広さがあり、座り心地やリクライニングの角度にもこだわって、地元である徳島阿南の家具メーカーと共同製作したとのこと。料金は片道1万3000円~と並行路線のなかでは高額ながら、平日でも平均乗車率90%だそうです。

 インターネットなどで「マイ・フローラ」に乗車した人のレポートには「せっかくだから起きているつもりだったのに、気づいたらぐっすり寝ていた」といった感想も多く見られます。実際に乗車してみると、走行中の揺れが少ないことに気づくかもしれません。じつは「マイ・フローラ」の担当者だけでなく、海部観光の運転士は全員、「揺れない運転」の訓練を受けているのです。

 その内容は、500ミリリットルのペットボトルに水を半分ほど入れ、それを倒さないように運転するというもの。繊細なアクセル、ブレーキの操作が必要で、普通車でも至難の技といえるかもしれません。そのため、靴を脱いで靴下で運転する運転士がほとんどなのだとか。靴を脱ぐことにより、アクセルやブレーキの踏み込み加減を足の指1本単位で調節できるようになるのだといいます。

 ちなみに、同社の新米運転士は研修でこの「揺れない運転」の訓練を受け、4人の先輩運転士の合格が出たらデビューとなります。研修合格まで1年以上かかる社員もいるそうです。

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