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<旅するスマホ19>サンティアゴまであと200km 巡礼も残り4分の1

8/10(金) 10:34配信

埼玉新聞

 さいたま市のウェブ制作会社に勤務するヨウスケ(35)が、スマートフォンを頼りに、2カ月かけてユーラシア大陸を陸路で横断。徒歩で800kmの「スペインのサンティアゴ巡礼道フランス人の道」に挑戦し、最終目的地モロッコを目指します。ウェブディレクターならではの視点で、世界のIT状況や、現地の人々との交流をレポートしていきます。

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 巡礼者にとって特別な場所、ルート最高地点の標高1500mにある「鉄の十字架/Cruz de Ferro」には9日の早朝に着いた。

 前日は、朝知り合ったイタリア人のマルコ(25)と一緒に歩き、石がカトリック教徒にとって重要なものだという話を聞いた。鉄の十字架の袂(たもと)に小石を置く風習は1000年以上続いているという。

 彼はおもむろに小石を拾い上げ、「これがいい、これを置こう。ところで、君はもう石を持った?」「もう用意してある」と、僕は前日に林で拾った小石をポケットから出して見せた。

 でも僕が小石を見て思いだすのは、劇団ひとりが書いた「そのノブは心の扉」の中の「無償の愛」というエッセイ。拾った小石(石原さんと命名)を愛してみようという話で、それに影響されてしばらく持ち歩いたこともある。

 標高差600mを25kmかけて歩き、山頂手前のアルベルゲで泊まって翌早朝、小石が積み上げられた数メートルの山に立つ十字架を目の当たりにした。ちょっとした写真撮影渋滞になっていて、何人かの撮影を手伝ってから小石を端のほうにそっと置いた。

 神聖な場所を後にしてポンフェラーダの街へ入ると、なぜかマクドナルドの看板に引き寄せられて巡礼ルートを外れた。久しぶりのマックバーガーを食べながら、少し後ろめたい感じがしたのは何故だろう。

 カンポナラヤに泊まり、翌10日はひたすら歩いたが、「サンティアゴまであと200km」の案内看板があった。残り4分の1。半分を過ぎてから早く感じる。

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最終更新:8/10(金) 10:34
埼玉新聞