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松坂大輔を支えた元寮母が語る「一流アスリートになる子の共通点」

8/10(金) 21:13配信

TOKYO FM+

藤木直人、伊藤友里がパーソナリティをつとめ、アスリートやスポーツに情熱を注ぐ人たちの挑戦、勝利にかける熱いビートに肉迫するTOKYO FMの番組「TOYOTA Athlete Beat」。8月4日(土)の放送では、横浜高校野球部合宿所の元寮母、渡辺元美さんが登場。松坂大輔投手(中日ドラゴンズ)や筒香嘉智(つつごう よしとも)選手(横浜DeNAベイスターズ)など、これまでプロ野球選手を61人輩出した名門・横浜高校野球部の知られざる合宿所生活について伺いました。

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◆寮母になったきっかけ

藤木:お父様は横浜高校野球部の名将・渡辺元智前監督ですが、どういう方なんですか?

渡辺:一言で言うと厳しかったと思うんですけど、小さい頃から自宅に選手が下宿していたということもあって……父と言うよりも、家でも8割型は監督だったのかな、と今は思います。

藤木:寮母になるきっかけは何だったんですか?

渡辺:父が監督をやっているときから(うちの母が寮母を)ずっと続けていたので、それで母の仕事を軽減したいなという思いから引き継ぎ始めたのがきっかけでした。

藤木:お父様が初めて甲子園に行かれたのはいつだったんですか?

渡辺:私が2歳か3歳くらいだったので、確か1972年だったと思います。

藤木:元美さんは、いろんな距離感で甲子園に触れ続けてきたわけですよね。

渡辺:選手のことを小さい頃は「お兄ちゃん」と呼んでいて、いつ頃からか同じ歳になって、だんだん歳を超してお姉さんになり、お母さんになり……気が付いたら寮母になっていたという感じですね。

◆知られざる名門校の合宿所生活

藤木:合宿所には、どういう人が入るのですか?

渡辺:寮生は20人しか入れないので(主力)メンバーが中心になります。10部屋しかないので1部屋2人です。

藤木:途中で寮から外れないといけない選手も出てくるんですか?

渡辺:出てきますね。「僕、寮を出るのでありがとうございました。また戻ってくるので……」ということは多々あります。

藤木:寮では食べ盛り20人分の食事を作っていたわけですよね。どれくらいの量を作られていたんですか?

渡辺:お米は、1人分で大体1日6合くらいですね。だから、1ヵ月に消費するのは300kgくらいですね。

藤木:摂取カロリーで言うと相当摂っていますよね。

渡辺:6,000~7,000kcalは摂っていると思います。普通の人だとぶくぶくに太ってしまう量だと思うんですけど、彼らはそれだけ激しい運動をしているのでそのぐらい食べないとスタミナがもたないですね。

藤木:著書(「甲子園、連れていきます! 横浜高校野球部 食堂物語」)に書かれていた、食べるという字は“人を良くする”というのが印象的でした。

渡辺:昔から選手ミーティングでよく言っていましたね。「好き嫌いはダメだ、感謝して食べなさい」と常々言っていたと思います。

◆横浜高校時代の松坂大輔投手&筒香嘉智選手

藤木:横浜高校と言えば、何と言っても松坂大輔投手ですが、当時はどんな感覚でしたか? 普通の部員のなかの1人だったんですか?

渡辺:私たちはそういう感じに見ていたんですけど、試合とか、ああいう偉業を成し遂げて“この選手って、もしかしたらこの先すごい選手になるんだろう”という感覚はありました。

藤木:松坂投手は今シーズン復活して活躍されていますけど、どうですか?

渡辺:すごく感慨深いですね。高校生のときしか見ていなかったので。大リーグに行ってすごく遠い存在になって、日本に帰ってきて復活して……年齢も私たちに近づいてきたというか(笑)。そういうのもあって、高校生のときに応援する気持ちとはまた別の気持ちで“頑張ってほしいな”と思っています。

藤木:日本を代表するスラッガー、筒香選手は当時どんな選手でしたか?

渡辺:すごく存在感はあったんですけど、派手な振る舞いをするタイプではなくて、周りに目配り気配りができる選手でしたね。彼が卒業して4~5年経って、当時いたマネージャーから聞いたんですけど、小学生だった私の息子が寮に行ってみんなに遊んでもらっていて。そのとき、たまたま筒香くんの部屋でマネージャーと遊んでもらっていて、息子が悪ふざけで噛んでいたガムを窓から飛ばしたんですね(笑)。すると、ちょうど寮に帰ってきた小倉(清一郎)部長の車に貼り付いてしまって。「誰だ!」と小倉部長の怒鳴り声がして息子は半べそですよね。そしたら、筒香くんが窓から「僕です」と、かばってくれて。

伊藤:カッコイイ~!

渡辺:その話を、本人からではなくマネージャーから聞いて、憎たらしいほどカッコイイなって(笑)。

◆部員にとって大切な言葉「人生の勝利者たれ」

藤木:これまで、たくさんの球児を見てきた渡辺さんですが、一流アスリートになる子どもたちの共通点はあるんですか?

渡辺:寮母としての立場で見た感じだと“食”に対してのことになってしまうんですけど……横浜高校に入ってくる選手はみんな、体を締めるとか、(体重を)増やすとか、筋肉をつけたいとか、食に対して自分なりに考えるストイックさを感じますね。

藤木:部員たちが大切にしている格言があるそうですね。

渡辺:父の「人生の勝利者たれ」という言葉ですね。毎日寮のミーティングで言っていた言葉だったんですけど、選手たちが卒業して社会人になっても自分の格言としてこの言葉を言ってくれるというのは、父の思いが通じていたのかなと私は嬉しく思っています。

(TOKYO FM「Athlete Beat」より)

最終更新:8/10(金) 21:13
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