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<北朝鮮内部>「浮浪児狩り」されるホームレスの子供たち 17歳になると軍隊送りも

8/11(土) 5:10配信

アジアプレス・ネットワーク

◆空腹で脱走する子供たち

国連安保理による経済制裁で沈滞が続く北朝鮮経済。商売不振で困窮する人が増えている。8月初旬、咸鏡北道と両江道の都市部に住む取材協力者に聞いた。(カン・ジウォン)

【写真特集】金正恩時代のコチェビ 女子中学生くらいの少女が市場徘徊 (10枚)

――コチェビ(浮浪者)に転落する人は出ていないのか?
「市場に行ってもコチェビの姿はあまり見かけない。当局が取り締まるからだ。市場をホームレスの子供がうろついていると、すぐさま捕まえて『中等学院』という孤児院に送る。そこから逃げ出した子供たちがたむろしているのを見かけるが、やはりすぐ捕まっていく」

――生活に窮した大人はどうなのか?
「清津(チョンジン)市や会寧(フェリョン)市などでは年寄りの姿が目に付く。でも、人情がすっかり薄くなってしまい、物乞いをしても施す人はあまりいないのです。昼間はリヤカー引きをして、晩はそのリヤカーで寝ている人がいる。コチェビ同然です」

両江道(リャンガンド)の協力者は次のように市場の様子を伝えきた。
「子供のコチェビを捕まえて『中等学院』に入れても、すぐ逃げ出してきます。トウモロコシ飯を少し与えるぐらいなので、お腹が空いて逃げ出すのです。たくさん食べたい年頃だから我慢できない。市場で物乞いしている子供が増えました」

◆浮浪児収容は金正恩氏の指示か

平壌に住む取材協力者によると、「孤児院を建てて、市場で物乞いするコチェビを一人残らず収容せよという金正恩の指示が2011年にあり、役人たちは街を徘徊する子供たちを片端から捕まえていった。コチェビの姿を撮った映像が韓国や日本で放映されたことに激怒したのだそうだ」

金正恩氏は、「愛育園」、「初等学院」、「中等学院」などと名付けられた孤児収容施設が各地に作らせた。これらは「金正恩元帥様の子供への愛の結晶」として、国営メディアでもしばしば取り上げられた。地方の孤児院の実態はどうなのか?

「両江道の孤児院は、国からの食糧支給がまったく足りない上、役人たちが横領するので、子供たちはいつも空腹なんです。逃げては捕まえて収容の繰り返し。いたちごっこです。それでも一応は勉強させていて、適齢(満17歳)になると軍隊や青年組織の突撃隊(土木や建設専門の組織)に送られる子もいる」

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