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中国・上海で拾った猫は、貴婦人のような美人 飼い主は「しもべ」に

8/11(土) 10:41配信

sippo

 片側だけが黒い白黒模様の顔で、“高貴で美しい”“陰陽の図みたい”と、インスタグラムで評判の猫がいる。名前は「いち」、7歳のメス猫。生まれは、中国・上海だという。その尊顔を拝したく、ご自宅にお邪魔した。

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 窓から光が射す、東京都心のワンルームマンション。飼い主のAさんが見つめる部屋の奥に、白黒の猫がいた。

 ソファ型の爪とぎに、優雅に座っている。確かに高貴な雰囲気で、翡翠のようなグリーンの目も魅力的だ。「いち」はちらりとこちらを見て、そのまま伸びをした。

「いち」は、幼なじみのキジ猫「ちま」(メス、7歳)とともにここで暮らしている。

「今日はシャーしないのね?」と言いながら、Aさんが2匹の生い立ちを説明してくれた。

やぶで相次ぎ拾った子猫

「2匹とも中国の上海生まれ。7年前に仕事で駐在していた時、マンション裏のやぶで鳴いていました。『ちま』を拾ったのが端午の節句の5月、その1か月後に、『いち』と出会いました」

「ちま」は母猫の育児放棄なのか1匹ぽつんと落ちていて、「いち」は兄弟と思われるオス猫と箱に詰めて捨てられていたのだという。箱の中にいた2匹は、譲渡先を見つけるつもりで1号、2号と名付けた。結局1号の「いち」が残り、2号を人に譲った。

「実家で何匹か猫を飼っていましたが、白黒猫には縁がなく、くっきりした模様と目に惹かれました。でも乳飲み子を捨てるなんて……。まさか赴任先で立て続けに猫を拾うと思わなかったけど、必死でミルクを飲ませて育てました」

「いち」はルックスだけでなく、性格も個性的だったようだ。

「ミルクを飲むと、“はい終わり”という感じで、すっと寝床にいく“クールな赤ちゃん”。あまり淡々としているので、気持ちが通じない気がして心配でした。でも今ではすっかり甘ったれ。めちゃくちゃ末っ子気質のジコチューに育ちました(笑)。私は彼女の虜(とりこ)です。現地の言葉では『猫奴』(マオヌー)というんですけどね」

 上海では“家を買わないと結婚できない”と言われ、男性は住宅ローンの奴隷になるから「房奴」(ファンヌー)。一方、“猫を飼うと人がしもべになる”ことから、猫奴と呼ぶのだそうだ。

 もともと猫好きだったAさんは、上海の野良猫事情にも関心を持った。行政による殺処分は日本のように行われることはあまりないが、「いち」のように放置される猫がとても多いと知った。そこで、現地の外国人を中心としたボランティアグループに参加して野良猫の保護を手伝うようになった。譲渡会も月に2度くらい行った。

「保護した子猫を預かるため、自宅に連れてくると、『ちま』はあまり気にしなかったんですが、『いち』は“ちょっとあなたたち何?”というように唸って怒りました。現地で借りたマンションは部屋数が多かったので、『いち』に気遣いながら、できる範囲でレスキューをしました」

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最終更新:8/12(日) 10:20
sippo