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週刊少年ジャンプ版「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」で見る、ライセンスゲームの歩み

8/12(日) 12:08配信

IGN JAPAN

週刊少年ジャンプ版「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」で見る、ライセンスゲームの歩み - Part 1

任天堂のバーチャルコンソールやソニーのゲームアーカイブスなど、過去に販売されたゲームをお手頃価格で再販するサービスは当たり前になったが、漫画やアニメなど原作があるライセンスゲームに限るとその数は非常に少ない。
ライセンスゲームの再販が乏しい原因はライセンス料などいろいろ考えられるが、そんななかで救世主のように登場したのが「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ 週刊少年ジャンプ創刊50周年記念バージョン(以下、ジャンプ版)」だ!

「ニンテンドークラシックミニファミリーコンピューター」画像・動画ギャラリー


もうひと声欲しいタイトルがあったものの、おそらく後にも先にも、これだけの規模でライセンスタイトルをまとめて遊べるのはこのジャンプ版のみだろう。
せっかくなので、ファミコンというハードにおいてライセンスゲームがどう歩んできたかを、このジャンプ版を見ながら振り返っていきたい。
国産ライセンスゲームの口火を切った『キン肉マン マッスルタッグマッチ』と『キン肉マン キン肉星王位争奪戦』
本作は、ニンニクと牛丼をこよなく愛する三枚目超人「キン肉マン」を主人公とする、プロレスがベースの格闘ヒーロー漫画が原作。バンダイのファミコン参入第1弾タイトルであり、対戦型格闘ゲームの最初期の1本としても有名だ。また、国内アニメや漫画コンテンツが原作のライセンスゲームとして口火を切った初物づくしのタイトルだ。
『タッグマッチ』はプロレスのTV中継を思わせるクォータービューで、ハードの制約から苦肉の策で採用した愛らしい2頭身キャラは逆にヒットした。あらゆる攻撃をAボタンに割り当てる無理はあったが、パンチやドロップキック、ロープへの投げ飛ばしやフライング・ボディ・アタックなど豊富な技の応酬が可能で、ファミコンとは思えない本格的な格闘ゲームがいきなり誕生した。
だがキャラごとのパワーバランスが悪い一面を持っており、ミート君が気まぐれで投げ入れる「命の玉」によって一方にのみ必殺技が解放されるため、投げ入れられた瞬間のゲームバランスの崩壊っぷりは尋常ではなかったが、バンダイ処女作という面を考えると致し方ないだろう。


のちにファミコンのディスクシステムで発売された『キン肉マン キン肉星王位争奪戦』は、サイドビューのアクションステージと、1対1で対決するボス戦という、ゲームとしての進化を求めた。
鉄球に変化してプレイヤーを苦しめた印象的な超人「キング・ザ・100トン」を筆頭に、ディスクシステムの容量を生かして20人以上の超人を収録するなど、当時のファンを引きつけるには十分な内容だったが、ロープ技は消え単調に退化した超人とのバトルは悔やまれる。
作る方も遊ぶ方も手探りしていた時代だからこそ許された内容だったが、ボス戦にフォーカスし、多彩なロープアクションやスタンディングの攻防も強化した、より純粋な格闘ゲームにするべきだっただろう。


内容も世紀末『北斗の拳』と、RPG『北斗の拳3 新世紀創造 凄拳列伝』
珍しい左スクロールのアクションゲームという点だけ見ても、当時のゲーム開発は手さくり状態だったことがうかがえる貴重なタイトル。その高い難易度と難解なクリアまでの道筋に加え、肉体が破裂するという北斗神拳の神秘をファミコンで再現してしまったがために、バカゲーとも捉えられている迷作。


北斗神拳によって破裂する演出、一部の雑魚は「あべし」と叫び、特定の手順に沿ってボスに体するトドメ技など、原作の再現を試みていたと感じる演出もある。だがその仕事ぶりが雑すぎて、原作の迫力は消え失せ、コミカルに四肢が吹き飛ぶギャグアクションとなってしまった。
もうひとつの『北斗の拳3』は心機一転RPGへと変化した。難易度は低いものの1歩動けばエンカウントが発生する世紀末エリアがあるなど、バランス面で問題を抱えている。また無難に落とし込めるRPGではあったが、最初から元気で活発なリンなど原作の違いが多く、中途半端に独自色満載のライセンスゲームというのも時代を感じさせる。
まあ「北斗の拳」に限ってみれば、近年セガから『北斗が如く』のようなぶっ飛んだゲームも登場しているので、当時に限った話ではないのだが……。


原作を意識しすぎた人気漫画の処女作『ドラゴンボール』と、アニメの再現を目指した『ドラゴンボール3 悟空伝』、『ドラゴンボールZ 強襲サイヤ人』
『ドラゴンボール』は、空腹になると力が出せなくなる孫悟空の原作設定を生かした、時間の経過と共にHPが減少するシステムを導入したドラゴンボール処女作 。

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最終更新:8/12(日) 12:08
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