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大塚家具、なぜ業績不振に? =「お家騒動」の余波続く―ニュースを探るQ&A

8/12(日) 7:30配信

時事通信

 来年春に創業50周年を迎える大塚家具の経営が悪化し、他社の支援による再建を模索している。創業者とその娘が経営方針をめぐって対立した「お家騒動」の後、娘の大塚久美子社長が実権を握り、販売戦略を大きく変えた。だが、企業イメージの悪化もあって集客増につながらず、近年は大幅赤字が続いている。経営不振の背景を探った。

 ―お家騒動って何があったの。

 創業者の大塚勝久前会長は、会員登録した来店客らに店員が付きっきりで高級家具を薦める販売方法で業績を拡大した。しかし、低価格路線の競合社に押される中、娘の久美子社長がこうした接客方法に異論を唱えて勝久氏と対立。2015年3月の株主総会で激しい委任状争奪戦を制した久美子社長は、会員制を廃止し、大衆化路線にかじを切った。

 ―その後どうなったの。

 久美子社長が実権を握った直後の15年度(15年12月期)こそ純損益は黒字だったが、16年度は45億円の赤字、17年度は過去最大の72億円の赤字と純損失が拡大した。18年度も純損失34億円余りと3期連続の赤字見通しだ。ニトリホールディングスなど低価格を売りにするライバルの攻勢が続き、品質重視ながら割高感の残る大塚家具は販売低迷が続いている。

 新築の戸建て住宅などが減少し、家具のまとめ買いをする人が減っているのも打撃だ。同社は大型店を縮小し、都心の中小型店を強化する方針だが、全店舗の売上高は7月まで12カ月連続で前年割れしている。

 ―店舗の実際の様子は。

 8月上旬のある夕方、銀座本店(東京都中央区)をのぞいてみたが、1階から7階までの売り場にいた顧客は全部で10人程度とまばらだった。近隣のニトリの店舗には、食器やクッションなど小物類の売り場を中心に30~40人のお客さんがいた。

 ―大塚家具は今後どうなるの。

 昨年11月に資本・業務提携した貸会議室大手ティーケーピー(TKP)が追加出資も含めて支援する案が出ている。TKPとの交渉は難航しているとみられ、台湾の企業グループ「能率集団」に支援を求める協議も始まった。ただ、「大型の高級家具を買う人が減る中、事業そのものが時代遅れ」(証券アナリスト)との厳しい指摘もあり、再建の行方は不透明だ。

最終更新:8/12(日) 12:48
時事通信