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創部110年、OBら偉業称賛  龍谷大平安、甲子園100勝

8/12(日) 11:30配信

京都新聞

 創部110年の強豪が高校球史に新たな歴史を刻んだ。甲子園球場(兵庫県西宮市)で11日に行われた全国高校野球選手権で龍谷大平安が鳥取城北に勝ち、悲願だった甲子園春夏通算100勝を手にした。節目の勝利にOBたちは誇らしげな表情を見せ、アルプススタンドは沸き立った。
 「新たな歴史の始まり」「やってくれると信じていた」。名門を巣立ったOBたちは、苦難を乗り越えて達成した偉業をたたえた。
 1908年に産声を上げた旧制平安中の硬式野球部は、27年の第13回大会で台北商(台湾)を5-3で破り、記念すべき初勝利を挙げた。その後、毎年のように甲子園に出場し、38、51、56年には優勝した。3度目の全国制覇を果たした当時の主将の吉川鴻作さん(79)=大阪府吹田市=は同期らとアルプス席で観戦。接戦の展開にも「心配など全くなかった。(100勝は)平安の今までの長い積み重ねの結果であり、通過点。また、新たな歴史が始まる」と力を込めた。
 戦争により、41年の第27回大会が中止となり、その後5年間中断した。戦意高揚のために42年に開かれた「全国中等学校錬成野球大会」は国が主催し、「幻の甲子園」と呼ばれる。平安は同大会で準優勝だった。当時のメンバーの原田清さん(91)=京都市中京区=は「選手も監督も本当にようやった。ほっとした」と喜び、「戦前から時間はかかったが、(春夏100勝は)全国で2校目。改めて平安の素晴らしさを感じる」と感慨深げに語る。
 74年に春夏連続出場を果たして以降、90年春まで1度しか甲子園の土を踏めない低迷期もあった。再建を任された原田英彦監督(58)の下、古豪復活を印象づけたのは第79回大会(97年)の準優勝。当時エースだった川口知哉さん(38)=上京区=は「監督や選手の重圧は計り知れない。そのプレッシャーを乗り越える技術も精神的強さもあった」とナインを称賛し、「次戦も一球一球を楽しみ、悔いが残らないプレーを」とねぎらった。
 「最終回、2死から三盗を決めるのはさすが平安だと思った。絶対やってくれると信じていた」。2014年の選抜大会で初優勝を果たした際に主将を務めた大学4年河合泰聖さん(21)=東京都=はサヨナラ勝ちに安どし、「これに満足せず、勝ち上がってほしい」とエールを送った。
 歴史的瞬間をアルプススタンドで見届けた野球部OB会長の岩間英明さん(74)=宇治市=は「先輩たちが積み重ねた功績を記念大会で更新してくれた。心からおめでとうを伝えたい」と後輩たちの活躍に目を細めた。

最終更新:8/12(日) 11:30
京都新聞