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池江璃花子、主要国際大会で初金「自分で流す君が代は、世界ジュニアとは違う感動があった」

8/12(日) 6:05配信

スポーツ報知

◆競泳 パンパシフィック選手権第3日(11日、東京・辰巳国際水泳場)

 池江璃花子(18)=ルネサンス=が主要国際大会で初の金メダルを獲得した。得意の女子100メートルバタフライ決勝で、自身の記録を0秒15更新する日本新記録の56秒08で優勝。終盤まで世界新を上回るハイペースで飛ばし、歴代3人目の55秒台も見える泳ぎで、今季世界最高タイムをたたき出した。200メートル自由形と混合400メートルメドレーリレーでも銀を獲得しており、自身3つ目のメダル。2年後の東京五輪での頂点へ、視界が開けてきた。

 水面が泡立つような、震えるような、すさまじい歓声に包まれた。池江が白い歯を見せた。左手を握り締めた。2度、3度とガッツポーズ。全力で泳いだ先に、金色の輝きが待っていた。「初めて国際大会で金メダルを取れてうれしい。自分で流す君が代は、世界ジュニアとは違う感動があった」。表彰台で、少し目が潤んだ。

 序盤から全開で飛ばした。50メートルのターンでは25秒89と、世界記録を0秒12も上回るハイペース。過去にデイナ・ボルマー(米国)とサラ・ショーストロム(スウェーデン)しかいない55秒台に手をかけた。「後半は異常なほどキツかった」。ラスト15メートルでペースが落ち、タッチも微妙に合わなかった。それでも56秒08は今季世界最高。リオ五輪、昨夏の世界選手権(ハンガリー・ブダペスト)とも銀メダルに相当するタイムだった。大会開幕の3日前まで日課の懸垂をこなし、周囲から「広くなった」と驚かれる背筋で、最後まで水をかききった。「55秒台はすぐに出ると思う」と夢の数字を視界に捉えた。

 東京五輪で最も表彰台に近いと自任し、こだわりを持つのが100バタ。初日の200メートル自由形で銀メダルに輝き、力みがとれた。三木二郎コーチ(35)からは「勝ち癖をつけていこう。予選から1位通過して、きっちり詰めていこう」と必勝指令が下っていた。予選は56秒90の大会記録でトップ通過。予選後、「待ちに待っていました」と自信に満ちた顔で三木コーチに言い残した。

 世界選手権では57秒08で失意の6位。「国際大会で勝てなかったけど、本当の実力を出せた」。忘れたくても忘れられないそのレースで銀のマキオン(豪州)と銅のウォレル(米国)を、まとめて撃破した。

 ショーストロムは欧州の選手のため今大会に参戦していないが、池江は常にその姿を頭に描き、トレーニングに励んできた。東京五輪で表彰台の真ん中に立つためには避けて通れない存在。「メダルは確実に取りたいと思い始めたけど、まずはサラ選手を抜かしてから金メダル宣言をしたい」。世界の頂点が、もう指で触れられるような位置にまで来た。(太田 倫)

最終更新:8/13(月) 4:43
スポーツ報知