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<みのひだフォーカス>猛暑なぜ続く 美濃市で国内最高タイ

8/12(日) 17:03配信

毎日新聞

 岐阜県内で連日続く猛暑。8日には、最高気温が美濃市で国内観測史上2位タイとなる41度を記録した。暑さの影響で、夏休み中の小学校のプール開放を休止するところも出るなど異例の事態となっている。熱中症による救急搬送者数は急増し、過去最多を更新し続ける。普段も暑い岐阜の夏だが、なぜ今年は異常な高温が続くのか。【岡正勝】

 「例年と比べ来園者が2割ほど減少している。厳しい暑さが原因だろう」。養老公園(養老町)の事務所職員が肩を落とす。日本の滝百選・名水百選に選ばれている「養老の滝」を中心にした総面積78万6000平方メートルの県営都市公園。涼しげな滝は避暑に最適のような気もするが、園内はテニスやグラウンドゴルフなどが楽しめる屋外施設が多くを占める。厳しい暑さによる熱中症を心配し、客足が遠のいているという。来園者に塩あめを配ったり、園内放送で水分補給を呼び掛けたりして暑さ対策を講じている。職員は「この暑さはいつまで続くのか」と不安そうに話した。

 8日に国内の観測史上2位タイとなる41度を観測した美濃市では、暑さのため夏休み中の小学校プール開放を中止した日もある。同市教育委員会によると、判断は各校に任せているとしながらも、気温35度・水温30度を目安に「危険と判断した場合は無理をしないように」と市立小学校5校に通知。また県教委は、高温注意情報が発令された場合、「屋外の活動を実施しないように」と、各市町村教委を通じて各学校に求めている。

 今夏、各地で最高気温が35度以上の「猛暑日」を連日観測している。岐阜地方気象台によると、9日までに美濃市で27日間、多治見市で26日間、岐阜市で24日間の猛暑日となっている。40度超も多治見市や美濃市で各4日間観測しており、下呂市金山町金山では6日、41度を記録し国内観測史上2番目に並んだ。7月の月平均気温は21カ所で過去最高だった。

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 今年の夏はなぜ猛暑なのか。岐阜地方気象台によると、内陸部の県内は、海沿いに見られる風の吹き抜けがなく、熱がこもりやすいという。加えて、今年は晴天続きで日照時間が長くなり、夜間に気温が下がり切らないうちに再び強い日差しに見舞われる。山を越えて熱風が流れ込む「フェーン現象」や背の高いチベット高気圧の下降気流も要因という。

 猛烈な暑さに比例し、熱中症による救急搬送者数も急増する。9日現在で疑いを含め搬送されたのは1839人。昨シーズン全期間の899人の2倍超で、統計を取り始めた2008年以降、最多を更新した。内訳は、死者2人▽3週間以上の入院が必要な重症59人▽中等症870人▽軽症903人。半数近くを65歳以上の高齢者が占める。高齢者は暑さを自覚しにくくなり、屋内でも熱中症になることがあるという。

 岐阜地方気象台はこの暑さは今月末まで続き、9月に入ってからも「しばらく平年以上の暑さが続く」とみている。

 ■熱中症 汗や皮膚温度による体温上昇と調整機能のバランスが崩れて体に熱がたまった状態。症状はめまいや立ちくらみ、体の火照り、筋肉のけいれんが起きるなど。さらに吐き気や下痢、頭痛、汗の噴き出し、場合によっては意識障害を引き起こす。環境省は熱中症予防情報サイトで、湿度や日射・放射など周辺の熱環境、気温を取り入れた「暑さ指数」(WBGT)も公開している。

最終更新:8/12(日) 17:03
毎日新聞

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