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<競泳>「自分のレースに集中した」渡辺、初の金

8/12(日) 23:27配信

毎日新聞

 ◇競泳 パンパシフィック選手権(12日)

 世界記録保持者でありながらも勝負どころでその力を発揮できなかった渡辺が、ついに主要国際大会で初の金メダルを獲得した。

 「周りを気にせず自分のレースに集中した」。150メートル通過で3番手。193センチの長身の伸びやかな泳ぎからギアを切り替え、スパートを掛けた。最後は必死に腕を伸ばしスタブレティクック(オーストラリア)との競り合いを制した。

 自身で打ち立てた世界記録と戦い続けてきた。世界記録の2分6秒67が出たのは、練習量の多い鍛錬期で、予想もしていなかった17年1月。「すぐに、さらに更新できる」と思っていた。しかし周囲の期待が大きくなり、「気にしないようにしていた」と言うが知らないうちにプレッシャーになっていた。自らの記録に迫ることすらできず、国内のライバル・小関に後じんを拝し続けた。

 今大会、そしてアジア大会と続くこの夏は、勝ち癖を付けて20年東京五輪のステップにする時期と位置づけていた。だが欧州遠征から帰国後に発熱するなど体調を崩して約2カ月間レースから遠ざかり、万全とは言えない状態だった。

 大会最終日。会場が盛り上がりをみせる中で、冷静に自らのレースに向き合い集中して結果を出した。「こういう大歓声の雰囲気と、狙った大会で勝てたことは大きい」。苦しんできた世界記録保持者に光明が差し込んだ。【村上正】

最終更新:8/12(日) 23:29
毎日新聞