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<自民>石破氏「党議決定もない」 首相の改憲案提出発言で

8/13(月) 11:53配信

毎日新聞

 安倍晋三首相(63)=自民党総裁=は12日、地元の山口県下関市で講演し、憲法改正について「自民党としての憲法改正案を次の国会に提出できるよう、とりまとめを加速すべきだ」と述べ、秋に予定される臨時国会で改憲論議が深まることに期待を表明した。また、「(どう改憲を実現するか)総裁選が、党員の間でしっかり議論を深め、一致団結して前に進むきっかけとなることを期待している」と語り、9月の党総裁選で改憲を争点にする姿勢を改めて示した。

 講演は、産経新聞社の路線に賛同する任意団体「『正論』懇話会」が開催した。首相は、憲法改正について「(自民党)立党以来の党是だ」と改めて指摘。「誰が総裁になろうとも責任を果たしていかなければならない。改正には極めて高いハードルを乗り越える必要がある」と強調した。

 首相は総裁選で、憲法9条第1項(戦争放棄)と第2項(戦力不保持)を維持しつつ自衛隊の存在を明記する改憲案を訴え、党員に支持を広げたい考えだ。これに対し、総裁選で一騎打ちとなることが想定される石破茂元幹事長(61)は9条第2項を削除したうえで、自衛隊を「戦力」と位置付ける改憲案を持論としている。首相は「政治は結果であり、どのように幅広い同意を得て憲法改正を実現するか」と述べ、石破氏をけん制した。

 また、昨年の衆院選で党の公約に掲げた幼児教育や高等教育の無償化について「(人づくりは)国家百年の計。憲法の中にしっかりと書き込んでいくべきだ」と述べた。

 一方、石破氏は12日夜、党憲法改正案の国会提出について「党議決定も何もしていない。もう一回きちんと議論をすることが必要だ」と述べ、さらなる党内議論が必要だとの考えを示した。東京都内で記者団の質問に答えた。

 党憲法改正推進本部は3月、9条第1、2項を維持しつつ自衛隊の存在を明記するなど4項目の改憲案を策定したが、党内の意思決定機関である総務会の了承は得ていない。石破氏は首相が主導する自衛隊明記について「(自衛隊の権限など)『何にも変わらないんだ』という改正をすべきだとは思わない」と慎重な姿勢を示し、「党議決定のプロセスは最低限必要だ」とくぎを刺した。【川辺和将、竹内望】

最終更新:8/13(月) 12:14
毎日新聞