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約10万円 SIMフリースマホ「HTC U12+」の勝算は? HTC NIPPON児島社長に聞く

8/13(月) 11:43配信

ITmedia Mobile

 Snapdragon 845を搭載し、カメラもデュアルカメラで仕上がりがよく、しかもおサイフケータイにも対応しているスマートフォン。それが、HTCのフラグシップモデルとなる「HTC U12+」だ。同モデルの価格は約10万円(HTCオンラインストアで税別9万5000円)。3万円前後の端末がボリュームゾーンになるSIMフリースマートフォン市場で、異彩を放つ存在といえる。

圧倒的に人気がある色

 日本市場では主にキャリア向けにフラグシップモデルを提供してきたHTCだが、3月上旬にはauやソフトバンクが販売していた「HTC U11」をSIMロックフリーモデルとして発売。2社が取り扱いを見送っていたソーラーレッドを送り出した。その流れを受け、最新モデルのHTC U12+は当初からSIMフリー市場で3色展開する形となった。

 一方で、SIMロックフリースマホといえば、やはりミドルレンジが主戦場だ。月々サポートや毎月割、月月割といったいわゆる“端末購入補助”が付かないこともあり、どうしても売れ筋の価格帯は3万円前後に集中する。このような状況の中で、HTCの勝算はどこにあるのか。HTC NIPPONで代表取締役社長を務める児島全克氏に話を聞いた。

SIMフリーでおサイフケータイに対応させる苦労

―― このタイミングでハイエンドモデルを投入したことには驚きました。かなり思い切ったのではないでしょうか。

児島氏 かなりのチャレンジですね。税別で10万円を切るよう、価格設定ではかなり無理をしましたが、そういう端末は世の中にあまりありません。これは、相当なチャレンジだと思っています。

 理由の1つは、HTC U11のソーラーレッドが好評だったことです。メインの購買層はほとんどがHTCのファンでしたが、そういうものがウケている。SIMフリー市場全体を見ても、安いものだけでなく、だんだんと高機能なものも出ています。そこでチャレンジをして、市場の反応を見たいというのが1つの狙いです。

 もう1つの理由としては、今年(2018年)はキャリアモデルを出していないことが挙げられます。キャリアモデルとなると、数も大きくなり、お客さまにとっても大きな割引があるため、最初から出さないという方針で臨んだわけではありません。ただ、今回はこのような形になり、どうしようかというところがありました。

 HTCは未来を見据えています。ですから、年に1回、2回の商品を出すことで、ブランドを示すチャレンジをする必要があるとか思いました。

―― HTC U11のソーラーレッドも対応していましたが、海外メーカーの端末がおサイフケータイにしっかり対応しているのも、珍しいと思いました。

児島氏 これは難しかったです。HTCは海外メーカーですが、早くからFeliCaを搭載したメーカーでもあるので、テクニカルに難しいというわけではありませんが、ワークロード的に非常に厳しいものがありました。もう1つは、FeliCa NetworksさんやJRさんなどとの契約があり、それ以外にも楽天Edyの楽天さんなど、おサイフケータイにはいろいろな会社があります。そういう契約を、(SIMフリーの場合)メーカーが1つ1つ取り付けていかなければなりません。

―― そこはSIMフリースマートフォンを出すメーカー向けに、もっと簡略化できる仕組みが欲しいですね。

児島氏 そうですね。お客さまのデータも、キャリアの端末の場合、キャリアのサーバ側にデータベースを持つ仕組みになっています。SIMフリーの場合、キャリアと同じ立ち位置のところがないので、その対応も必要でした。

―― 確認ですが、HTC U11のソーラーレッドに載っていたものも、キャリア版とは別に開発したのでしょうか。

児島氏 HTC U11とHTC U12+は、完全に別になります。キャリア版をそのまま流用するということはできません。

―― そこまで苦労して搭載したのは、なぜでしょうか。海外メーカーの中にはおサイフケータイは見送るところも少なくありません。

児島氏 もともと載せるつもりでした。ハイエンド端末で防水やFeliCaがなく、しかも10万円を超えている端末はありえないと思ったからです。ハードルは非常に高いことは承知の上で、あえて搭載に踏み切りました。

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最終更新:8/13(月) 11:43
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