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【平成家族】保活はまさにポイント競争「不幸比べみたい」 突然のルール変更で計画裏目、振り回される親たち

8/13(月) 11:56配信

朝日新聞デジタル

【アーカイブ:内容は2018年3月1日の初出時点のものです】

 認可保育園の当落は、自治体が定める「ポイント」に左右されます。家族や働き方の条件によって加点されるため、激戦区ではポイントを積み上げなければ競争に敗れます。平成時代の保活では、こうした行政の「ものさし」に振り回される親たちもいます。(朝日新聞文化くらし報道部記者・田渕紫織、足立朋子、斉藤純江)

【イラスト解説】2次募集・定期利用…保育園落ちた「その後」の選択

どれだけ加点できるかが競争

 東京都千代田区に住む国家公務員の女性(36)は、1歳の長男が寝た後のほの暗い部屋で、区の「認可保育園の入園案内」を繰り返し繰り返し開いた。ふせんをつけたページには、認可保育園の入園選考に用いられる「ポイント表」が載っている。

 両親がフルタイムで働いていれば「20点」。ここからどれだけ加点できるかが競争だ。

 ひとり親で同居親族がいないなら「プラス4点」、きょうだいが通う園を希望するなら「プラス3点」……。これは該当しない。

 区内で3カ月以上、保育園に入れず待機しているので「プラス1点」。1年6カ月以上の産休・育休明けという基準にもあてはまり、「プラス2点」。女性の合計ポイントは23点になる。

「当落ライン」には達してたのに…

 女性は産休に入るまで西日本で勤務していたが、今は地方公務員の夫(41)と千代田区内の公務員住宅で同居する。職場に掛け合った結果、女性も4月から東京で復職する話が持ち上がっていた。

 昨年秋、区役所の窓口で「当落ライン」を聞いた。昨年4月は第1希望の人気園が23点、職場に近い事業所内保育所が21点だったという。「自分たちの持ち点なら大丈夫」と安心していた。

 ところが今年2月、区から落選通知が届いた。窓口に駆けつけると、「今年はほぼ全園で24点がボーダーライン。24点でも落ちている人がたくさんいるので、2次募集も厳しい」と言われた。

 区のホームページを見ると、内定者の大半を決める1次募集で1歳児クラスは242人が申し込み、100人しか通っていなかった。見学をしていた認可外の東京都認証保育所や事業所内保育所に片っ端から電話をかけたが、軒並み断られた。

 職場に伝えると、「4月に東京で復帰する前提で全ての人事が動いているし、前例もない」とつれない。上司から、あらゆる手を尽くしたのか、事細かに尋ねられ、東京転勤の話はなくなった。「自己責任のように言われるのが一番つらい。自分の努力では何ともできない」

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