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本殿の軒に巨大なスクリュー? 恒久平和願い、徴兵逃れの神社に/兵庫・篠山市

8/13(月) 10:30配信

丹波新聞

 兵庫県篠山市今田町市原の城山稲荷神社。その本殿の軒に巨大な船のスクリューと伝わる金属部品が飾られている。太平洋戦争時に使用された船のものとされ、初めて神社を訪れた参拝者の誰もが「なぜこんなものが」と目を丸くする。背景には戦争と平和への思いがあった。

 今でこそ、商売繁盛の神として信仰を集めているが、戦時中は、「徴兵逃れにご利益がある」と知られた。そのいわれを地元住民に聞くと、神社を信奉していた若者が徴兵検査の際、一時的に手足が動かなくなって不合格になる出来事が起こったという。

 その噂が広がり、同神社を信心すると兵隊に行かなくても済むという、徴兵逃れの神社として世に知られるようになった。

 以来、徴兵検査の時期になると、関西を中心に毎日100―200人もの参拝者があり、そのあまりの多さに憲兵隊の取り締まりも行われたという。「戦争に行きたくない、行かせたくない」と心の中で叫ぶ若者やその家族らの声なき声が響く神社だった。

 スクリューと伝わる金属は、この神社の信者で、造船の仕事に携わっていた大阪の男性が終戦後に恒久平和を祈って奉納したものという。平和となった今では、戦争の無情さや辛さを現代に伝える歴史の遺物となっている。


 ※13日午後零時半、読者の皆様から金属部品について「プロペラでは?」との指摘があり、記事を一部修正しました。

最終更新:8/13(月) 12:31
丹波新聞

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