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高力ボルト、需要旺盛で需給ひっ迫。秋口以降さらにタイト化も

8/13(月) 6:02配信

鉄鋼新聞

 H形鋼など鉄骨柱・梁や橋梁の締結に使う高力ボルトは需要が旺盛な一方で、市中では一段と品薄感が強まっている。高力ボルトメーカー各社はフル生産に近い状態だが生産が追い付かず、さらなる需要増が見込まれる秋口以降、需給は一層のひっ迫が想定される。また、メーカー各社の値上げ状況ついてはコスト増に追い付いておらず、安定生産のためにも販価是正が急務となっている。

 高力ボルトの需要は昨年の秋口以降、東京五輪関連施設や首都圏を中心とした再開発の案件が堅調に推移している。加えて、足元では関東圏だけでなく関西圏などでも中小規模の商業施設といった建築関連の工事出件もあり、鉄骨需要に比例して堅調な引き合いが続いている。また、下期の需要環境も引き続き底堅く推移する見通しのため、高力ボルトのさらなる引き合い増が見込まれる。
 一方で、高力ボルト素材である特殊鋼棒線は非常にひっ迫している。需要増に見合う材料調達の環境が依然として厳しく、この状況は長期化している。先行きも旺盛な需要が見込まれるため、需給が一段とひっ迫する中、高力ボルトメーカーの受注残の伸びが顕著で、秋口以降はさらに勢いが増しそうな状況。商社筋は「足元、M22の太径などが枯渇している。品目によっては、発注からリードタイムが3カ月以上、もしくは年内は厳しいレベル。異常事態だ」と話す。製品の入手が困難なため、商社各社の在庫水準は極めて低い。需要過多は当面続きそうだ。
 こうした中、高力ボルトメーカー各社は4月契約分から約4万円の値上げを打ち出しているが、完遂には至っておらず、道半ばといったところ。「需給のタイト感が一段と強まる足元から秋口にかけて、一気に完遂を目指す」(メーカー筋)とし、適正価格の早期浸透を目指す考えだ。

最終更新:8/13(月) 6:02
鉄鋼新聞

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