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中国市場攻略のカギは「WeChat(ウィーチャット)」活用がポイント、中国のモバイル事情と観光マーケティングを専門家が解説【外電コラム】

8/13(月) 12:03配信

トラベルボイス

旅行関連各社やデスティネーションが、中国人旅行者の争奪戦を繰り広げている。中国の送客市場は巨大で、2017年実績では1億3050万人。さらに今後7年間、年平均10%増の勢いが続くと予想されている。

旺盛な消費意欲があり、まだまだ拡大基調にあるこの有望な旅行マーケットを攻略するには何が必要か。これまで西欧市場で展開されてきたものとは異なる戦略が求められている。第一に、情報流通のインターフェースではモバイルが圧倒的に強い。Eマーケター社の予測によると、2018年、中国で大人が1日にモバイル上で費やす時間は、前年比11%増の2時間39分に達し、テレビ視聴時間を初めて上回る見込みだ。

スマホなどモバイルで何を見ているのか。

中国の消費者がよく使うプラットフォームは、欧米各国で人気のものとは異なる。フェイスブック、ツイッター、インスタグラムはいずれも中国では利用禁止。オンライン検索の最大手はグーグルではなくバイドゥ(百度)で、全検索数のほぼ80%を占める。グーグルのシェアは10%にとどまっている。

中国の消費者がよく使うのは「WeChat(ウィーチャット、微信)」。テンセント傘下のプラットフォームで、あらゆる分野を網羅したアプリ。月間アクティブユーザー数は10億人。インスタントメッセージから写真共有、ショッピング、旅行の検索・予約・決済まで、様々なサービスが利用できる。

WeChatをもっと深く理解し、中国アウトバンド旅行市場にリーチしたい旅行関連各社にとって、どのような活用方法がおすすめなのかを知るべく、フォーカスライトは、ブランドストーリー社の創業者兼マネジングディレクター、リーネ・ホウファン氏に話を聞いた。同社は観光マーケティングエージェンシーとして、中国およびアジア全域の旅行者向けキャンペーンのマネジメントを手掛けている。

質問:最初に中国のモバイル市場全般について教えてください

中国は、今や世界最大の送客市場。誰もが有望視するようになり、あらゆる旅行ブランドが進出してきている。最近の注目すべきトレンドをいくつか挙げると、まず、急速なデジタル化だろう。おかげで中国では、物理的なインフラよりもデジタルインフラのほうが先に整備が進む結果となっている。国民の大半が携帯電話を利用していて、デジタル化の完成度は高い。

日常生活でも、お財布や現金、クレジットカードは持ち歩かない。なぜって必要ないからだ。携帯電話さえあれば、タクシーの手配、ランチの注文、旅行の予約、レストランの評価レビュー、ショッピング、テレビの視聴、日用品の購入や請求書への支払いなど、何でもできる。

中国の地方行政区には第二層、第三層と呼ばれるところがある。第三層の都市はかなり山奥で、道路や病院などの施設が十分整っていないエリアもある。しかしこういった場所でも、携帯電話は誰もが持っていて、モバイルネットワークを通じて中国中の人々とつながることができるようになった。

こうした地方の町では、テレビがない家庭もあるが、それも今では大した問題ではない。携帯端末で何でも見られるようになったからだ。まずテレビ、次に携帯端末を買う、という地域もあるだろうが、中国の場合、デジタル化があまりに急速に普及し、そういう時代を飛び越えてしまった。

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最終更新:8/13(月) 12:03
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