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スマホのブルーライトで失明早まる可能性、研究

8/14(火) 13:23配信

The Telegraph

【記者:Joseph Archer】
 携帯電話やノートパソコンの画面を長時間見続けることによって、失明が早まる可能性があるとする研究論文がこのほど、英オンライン科学誌「サイエンティフィック・リポーツ(Scientific Reports)」に掲載された。

 米オハイオ州のトレド大学(Toledo University)による新たな研究では、デジタル端末から発せられるブルーライトによって、目の光受容細胞を死滅させる有害化学物質の発生が誘発されることが明らかになった。こうした状態は最終的に、視野の中心部に影響を与える黄斑変性症の進行を早める可能性がある。50歳以上の人々の約7人に1人には、この疾患のなんらかの兆候がみられるが、治療法はまだ見つかっていない。

 同大学のアジス・カルナラスン(Ajith Karunarathne)博士は、「私たちはしょっちゅうブルーライトにさらされているが、眼球の角膜と水晶体はそれを遮断したり反射したりすることができない」と述べている。

 ブルーライトは、他の色に比べてエネルギーが強く、波長が短いため、ブルーライトから受けるダメージは、より大きくなる可能性がある。

 研究チームは、暗い場所でデジタル端末を使用すると、瞳孔が開き、より多くのブルーライトが眼球内に届く可能性があるため、暗い場所での使用は避けるべきだと指摘している。

 黄斑変性症は、網膜にある光受容細胞が死滅することによって引き起こされる。光受容細胞は、感知した光を信号に変えて脳に伝達するためにレチナールという物質を必要とするが、ブルーライトにさらされたレチナールは、毒性反応によって光受容細胞を攻撃するようになる。

 カルナラスン博士の研究チームは現在、日々ブルーライトにさらされると目にどのような影響が出るかについての解明を進めるため、テレビや携帯電話、タブレットなどの画面から発せられるブルーライトの値を測定している。

 ブルーライトから目を守る方法としてカルナラスン氏が推奨するのは、屋外では紫外線とブルーライト両方の遮断効果があるサングラスを着用し、暗い場所でのスマートフォンやタブレットの使用を避けることだ。

「レチナールとブルーライトの結合によって引き起こされる毒性反応を阻止する方法を探し、失明のメカニズムについてより多く学ぶことで、ハイテク機器に囲まれて育つ子どもたちの視力を守る方法を見つけたいと思っている」と同氏は意気込む。

 現代人の平均的なインターネット利用時間は、10年前の2倍に当たる週24時間で、成人全体の5人に1人は、週40時間利用している。利用時間増加の原因の一つは、16~24歳の若者のネット利用の増加によるもので、この年齢層の利用時間は週平均34.3時間だ。

 英国情報通信庁(Ofcom)がまとめた報告書は、インターネット利用時間の急増はスマートフォンの普及が進んだことが主な原因だとしている。英国のスマホ利用者の数は、米アップル(Apple)が初めて「iPhone(アイフォーン)」を発売した翌年の2008年には人口のわずか17%だったの対し、現在は78%に上っている。【翻訳編集】AFPBB News

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最終更新:8/14(火) 13:33
The Telegraph