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【平成家族】官僚の地位捨て彼女の元へ・仕事を優先「週末婚」夫にプレゼン 多様な価値観、働き方にも

8/15(水) 12:05配信

朝日新聞デジタル

【アーカイブ:内容は2018年4月28日の初出時点のものです】

 平成に入り働き方は多様になり、仕事に求める価値も人それぞれになりつつあります。霞が関の官僚から彼女の住む北海道の市役所職員に転職した男性は「国や東京がすべて」という考え方が変わったと言います。「今は仕事が優先」とパワポのプレゼンで夫を説得したIT企業の女性が選んだのは「週末婚」でした。新しい生き方が働き方にも反映される今、仕事ややりがいや、夫婦生活よりも大事にしたいものとは――。(朝日新聞記者・野口みな子、篠健一郎、丹治翔)

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厚労省から市役所の「平社員」に

 朝8時15分。札幌市のベッドタウンに位置する北海道江別市に住む北島裕介さん(35)は、職場まで2キロほどの道のりを自転車で出勤します。

 「東京での通勤は満員電車だったので、やっと解放されました」

 北島さんは3月まで、厚生労働省の係長。直近は広報室に所属し、裁量労働制をめぐる問題でマスコミや国会議員たちの対応をしていました。

 現在は江別市役所介護保険課の主事です。社会人採用試験を受けて、4月に転職。

 「要は平社員に戻りました」

 高校や大学を卒業したばかりの同期とともに、初めての窓口業務にあたっています。

 給料も3割ほど下がりましたが、「家賃も安くなったし、自炊を始めたので食費もあまりかからなくなりました。親切な人たちばかりで、生活には満足しています」と笑顔です。

遠距離恋愛、働き方見直すきっかけに

 転職のきっかけになったのは、札幌市に住む彼女の存在でした。

 札幌市役所に出向していた2014年、同じ市民楽団に入っていた縁で交際をスタート。東京に戻った翌年からは、月に1度は週末に札幌を訪れ、遠距離恋愛を続けていました。

 年下でしたが、彼女の誠実な人柄にひかれていった北島さん。

 「このまま付き合っていくなら、離ればなれでいない方がいい」

 東京に戻って1年半が過ぎた頃、彼女との将来を考えるようになると、自分の働き方についても見つめ直すようになりました。

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