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山手線・新幹線の自動運転、実現への課題 昔からある技術、しかし導入が難しい理由とは

8/16(木) 6:20配信

乗りものニュース

実は古くから実用化されている技術

 JR東日本が「自動運転」の検討を開始しました。読売新聞は2018年8月13日(月)、「JR東日本が、山手線や東北新幹線などで、運転士がいない自動運行の導入へ向けた検討を始めた」と報じています。

【写真】運転席が一般開放される自動運転の列車

 それによれば、JR東日本は「ベテラン乗務員の大量退職で、将来的に運転士や車掌などの不足が見込まれる」と考え、運転士が乗らずに列車を自動的に運転する「無人自動運転」の検討を始めたといいます。JRの場合、国鉄時代に新規採用を抑えたこともあり、40代後半から50代前半にかけての社員が少なくなっています。今後、これより上の世代の社員が大量退職するため、運転士の不足が懸念されているのです。

 無人自動運転は難しい技術のように思えますが、鉄道の世界では古くから実用化されています。本格的に導入して営業運転を行っている鉄道路線(運転操作を行わない乗務員が乗る場合を含む)は、以下の各線です(2018年8月現在)。

・日暮里・舎人ライナー(東京都)
・ゆりかもめ(東京都)
・ディズニーリゾートライン(千葉県)
・シーサイドライン(神奈川県)
・リニモ(愛知県)
・ニュートラム(大阪府)
・六甲ライナー(兵庫県)
・ポートライナー(兵庫県)

 これらは、ゴムタイヤで走る新交通システムとモノレール、浮上式のリニアモーターカー。鉄のレール上と鉄車輪の車両が走る「普通の鉄道」に比べ、停止位置の精度を高く保つことができます。その一方、線路を走るのは専用の車両のみ。自動車や人も通る道路に比べ、人の飛び出しなど不意のアクシデントは少ないため、自動運転を導入しやすいといえます。

 しかし、いまでは技術の発達により、「普通の鉄道」でも運転士を「支援」するタイプの自動運転システムが一部の路線で導入されています。運転士がボタンを押すと自動的に加速と減速を繰り返し、次の駅まで走るというもので、これを改良すれば無人自動運転はすぐにでも実現できそうに思えます。

 ただ、話はそう簡単ではありません。無人自動運転を行っている路線とそうでない路線とでは、その「環境」に大きな違いがあるのです。

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