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将棋AIのHEROZ、次に駒進めるのは建設市場-竹中と戦法練る

8/16(木) 1:00配信

Bloomberg

将棋の元アマチュア世界チャンピオンが人工知能(AI)に着目して起業、約4カ月前に上場も果たしたHEROZ(ヒーローズ)が建設市場に駒を進めようとしている。マンションなど建物に働く荷重や外力を評価し建築物の強度・安全性を決める「構造設計」の分野に技術を生かす。

同社技術の根幹となる将棋AIは過去の膨大な棋譜(対局手順)を読み込ませ、経験則を基に最善の一手を自ら予測するもの。個人向けにオンライン型の将棋やチェスゲームも展開するHEROZの林隆弘代表取締役(CEO)は、設計データをAIに学習させることで精度を高め、容積やデザインが異なる中でも建築物件に適合した設計を短時間で導き出すことが可能だ、とみている。

林CEOはインタビューで、建設の世界に繰り出した一手について「国内50兆円産業で、そのうち構造設計は5-10%の売り上げを占める規模感がある」と意義を説明。労働力人口の減少で人手不足問題が深刻化する中、AIを使い「生産性を改善させ、その見返りがわれわれの売り上げになる。マーケットサイズが大きく、活躍の機会も多い」と話す。HEROZの2018年4月期の売上高は前の期比32%増の11億5500万円だった。19年4月期は13%増の13億円を見込む。

同社は昨年11月、大手ゼネコンの竹中工務店と建設業界でのAI活用に向けた共同開発に着手した。竹中技術企画部の吉岡宏和部長は、「将棋と構造設計はいろいろな選択肢の中から良いものを選んでいくところが似ており、われわれが作りたいと思っているAIのパートナーにぴったり」と言う。構造設計の中には建築主の要望や予算などを反映させ、一つの物件に幾つもの設計案を作り、絞り込んでいく作業がある。竹中では、ことし中にはプロトタイプを構築、20年には実用化させたい考えで、将来的には70%の業務量削減を目指す。

2030年、AI市場は2兆円超の予測

市場調査会社の富士キメラ総研によると、19年度から21年度にかけ国内AI市場は成長期を迎え、関連技術は企業経営に不可欠なIT技術として浸透していく見通し。16年度に約2700億円だった市場規模は21年度までに約1兆1000億円に拡大、30年には2兆円を超えるとの予測だ。

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最終更新:8/16(木) 1:00
Bloomberg