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高知県立大、蔵書約3.8万冊を処分…「配慮が十分でなく」お詫び

8/20(月) 16:45配信

リセマム

 高知県立大学は2018年8月18日、高知県立大学永国寺図書館の蔵書を除去したことについて発表した。除去対象は重複図書約18,700冊、雑誌約12,700冊、書籍約6,600冊の合計約3.8万冊。絶版本や貴重な資料が含まれていたことから、インターネットでは否定的な意見が多くあがっていた。

画像 高知県立大学 重要なお知らせ

 蔵書の除去は、高知県立大学永国寺キャンパス整備により図書館が新設されるのに伴い、蔵書を整理するために行った。同大学によると、新設図書館への蔵書移行および除去は、2014年度から2016年度までの期間、13回に分けて慎重な検討を重ねた。

 2017年4月に永国寺キャンパスに設立された新図書館は、ディスカッションルームや集いのスペースなどのグループ学習室を設置しており、施設の広さは旧図書館の1.5倍あるものの、蔵書の収蔵能力は旧図書館と同程度を保っている。

 蔵書は今後も増加し続けることを考慮した結果、同大学は複数の司書と分類ごとに専門性のある教員で除去候補リストを作成。池キャンパス内にある池図書館への配架移転や教員研究室、学生研究室への移管なども行いながら、2017年2月中旬までに約3.8万冊を除去したという。高知県立大学によると、移管を行った以外の除去対象蔵書の多くは焼却処分した。

 蔵書の除去をめぐる流れについて、インターネットでは「処分する前に広く意見を募るべきだった」「公的な機関に預けることはできなかったのか」「市民への譲渡会などもあり得たのではないか」など、批判の声があがった。一方で、一般的な蔵書除去の経緯や方法およびルールなどを知りたいという声や、そもそも図書館や美術館などの公的な施設は蔵書の整理や処分を公に見えるようにしてほしいなどの意見もあった。

 高知県公立大学法人高知県立大学の野嶋佐由美学長は2018年8月18日、大学Webサイトで「県民の皆様の知的財産である公立大学図書館の蔵書を管理する立場にある大学として、除却に際しての配慮が十分でなく、多数の図書を焼却するに至ったことについて、お詫びいたします」とコメント。

 慎重な検討を重ねた敬意を説明し、「今後においては、今回の除却に係るこうした課題を重い教訓として受け止め、しっかりと検証を行うとともに、公立大学の図書館として、貴重な財産である蔵書の適切な管理に努めてまいります」と述べている。

※編集部追記:情報の一部を加筆しました。(2018年8月20日)

《リセマム 佐藤亜希》

最終更新:8/20(月) 18:18
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