ここから本文です

政府系企業のJTが全面禁煙のお店を分煙に誘導? 同社会長には元財務次官

8/24(金) 9:00配信

THE PAGE

 JT(日本たばこ産業)がWebサイト上で展開する分煙対策診断が、全面禁煙のお店を分煙に誘導しているとしてネット上でちょっとした波紋を呼んでいます。どういうことなのでしょうか。

 2018年7月、受動喫煙の対策強化を盛り込んだ健康増進法が成立しましたが、100平方メートル以下の店舗については、喫煙が可能となっており、事実上、受動喫煙対策は見送られた形になりました。先進各国は公共の場はほぼ完全禁煙ですから、日本だけが国際基準からほど遠い状態になってしまったわけです。

 そのような中、JTが行っている飲食店向けの診断サイトがネット上でちょっとした波紋を呼んでいます。同社の分煙対策診断サイトでは「あなたのお店の喫煙環境はどう対応すべきなのか、今すぐチェック!」として、質問形式で解答が得られるようになっています。

 スタートボタンを押すと「あなたの飲食店は全席禁煙である」という設問があり、イエスとノーのボタンがあります。ノーを押すと、お店の広さや資本金ごとに必要な分煙対策に誘導されますが、イエスのボタンを押した場合には、何と「喫煙室の設置を検討する人は、JTのコンサルタントまでご相談を」というページが表示されます。ネット上では「せっかく全面禁煙だったお店を分煙に誘導するのか?」といった疑問の声が上がっているようです。

 JTは民営化されたとはいえ、政府が株式の33.35%を保有する政府系企業であり、極めて高い公共性があります。また同社の取締役会長には元財務次官の丹呉泰健氏が就任しており、経営上も完全な民営企業とは言えません。

 完全な民間企業であれば、法律の範囲内でどのような活動や主張を行っても問題はありませんが、JTの場合、そうはいかない部分があるのは明白です。

 今回の受動喫煙防止法は、結果的に骨抜きになってしまったとはいえ、受動喫煙による被害をなくすというのは、日本の政策であることに変わりはありません。司法判断においても、受動喫煙は人に危害を加える行為であるとの認識が確立しています。全面禁煙のお店を分煙に誘導していると誤解されかねないWebサイトにはやはり改善の余地があるでしょう。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:10/1(月) 14:45
THE PAGE

あなたにおすすめの記事

Yahoo!ニュースからのお知らせ