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野上恵子、2大会連続銀 東京五輪へ自信

8/27(月) 6:12配信

スポーツ報知

◆ジャカルタ・アジア大会(26日)

 女子マラソンで、17年アジア選手権銀メダルの野上恵子(32)=十八銀行=が2時間36分27秒で銀メダルに輝いた。日本勢の表彰台は、14年仁川大会銀の木崎良子に続き2大会連続。20年東京五輪代表選考会のMGC(マラソングランドチャンピオンシップ、19年9月)出場権を持つベテランが、暑熱下のレースで結果を出し、五輪への道に弾みをつけた。17年ロンドン世陸金メダルのローズ・チェリモ(バーレーン)が2時間34分51秒で優勝。田中華絵(28)=資生堂=は2時間42分35秒で9位だった。

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 野上は最後のギアを入れた。40キロ過ぎ。サングラスと帽子を投げ捨てた。「タイミングを見ていて、気持ちを切り替えるためだった」。2、3位を激しく争った北朝鮮選手の姿が、みるみる後ろに離れていく。3月の名古屋ウィメンズで、自己ベストを2分近く短縮してMGC出場権を獲得した衰え知らずの32歳。「絶対メダルは取ると決めていた。銀だけど、ホッとしている」と端正な表情を緩ませた。

 チーム・ジャパンの給水態勢が支えた。30キロには同じ長崎県に拠点を置く井上大仁(ひろと、25)=MHPS=の姿。25日の男子で32年ぶり金に輝いた後輩から「『あとは気持ちです』と言われた。金メダルはすごく刺激になっていた」と野上。最後の40キロには園田隼(29)=黒崎播磨=がいた。文字通りの力水に「応援してくれてうれしかったし、力になった」と感謝した。

 野上は先頭集団を積極的に引っ張ったが、25キロでチェリモが単独スパートし、徐々に背中が遠ざかっていた。レース後、日本陸連の河野匡・長距離マラソンディレクターは、ある数字に目を見張った。最後の2・195キロのタイム。全体トップの7分21秒をたたき出していた。「かなり余裕を持って進めていた。(チェリモの仕掛けに)対応していたら、面白かったのに」と河野氏は悔しがった。15年3月に29歳で初マラソンを経験した遅咲きのヒロイン。「(練習では)10~20キロをペースを変えて走る変化走が自信になった」。今回は世界女王に独走Vを許したが、将来、勝負できる可能性は十分秘めている。

 ゴール時は気温29度、湿度72%。暑さへの適性は示したが、東京ではさらなる酷暑が待つ。「これより過酷な中で走るとなると、タイムを狙うなら何らか対応を考えないといけない」と見据えた。五輪代表選考会のMGCまであと1年余り。昨年のアジア選手権(中国)に続く銀と、安定感あふれるベテランが、キラリと輝きを放った。(細野 友司)

 ◆野上 恵子(のがみ・けいこ)1985年12月6日、兵庫・小野市生まれ。32歳。須磨学園高を経て04年に十八銀行入社。15年3月の名古屋ウィメンズで初マラソンに挑み、2時間28分19秒で6位入賞。今年3月の名古屋ウィメンズで2時間26分33秒の自己記録で5位となり、MGC出場権を獲得した。160センチ、46キロ。

最終更新:8/27(月) 8:31
スポーツ報知