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意外に多い!? 「空」にまつわる家紋

8/29(水) 10:36配信

ウェザーニュース

 観天望気(かんてんぼうき)とは、空の様子や周辺の観察などから天気の変化を読みとることですが、人と空は古くから深い結びつきあったのです。

 そのひとつが家のしるしとして、古くから用いられてきた「家紋」。家紋というと、植物や鷹の羽をモチーフにしたものが思い浮かびますが、実は「空」にまつわる家紋もいろいろあるのです。

毛利元就の家紋はオリオン座に由来!?

 空にまつわる家紋の中で、比較的多く見られるのが、星をモチーフにした家紋です。現代では「★」の形であらわらすことの多い星ですが、日本では昔から、「●」の形で星を表現してきました。

 星をモチーフにした家紋で有名なのは、「一」の字の下に3個の円が配されている、戦国大名・毛利家の家紋「一文字三つ星(長門三つ星)」でしょう。

 毛利元就が3人の息子に説いたという「三本の矢」の教えがこの家紋の由来であるといわれることもありますが、それはまったくの俗説。実はこの3個の円は、オリオン座の中央にならぶ3つの星をあらわしているといわれています。この3つの星は「将軍星」と呼ばれ、「戦いの神」として信仰の対象になっていました。そのためこの「三つ星」の星紋を用いた家紋は、武家に人気がありました。

 また、戦国武将でいえば、高山右近や九鬼嘉隆の家紋「七曜」も星がモチーフになっています。こちらの7個の円は、「北斗七星」に由来します。

太陽は基本的に日光とセット

 星に比べて採用例は減りますが、太陽、月、雲、稲妻、雪などをモチーフにした家紋も存在しています。

【太陽】
 太陽とその光をデザインした紋を、日足紋といいます。一例としてあげた「変わり十二日足」は、戦国大名の龍造寺隆信が用いていた家紋です。

【月】
 月そのものだけでなく、一例としてあげた「月に星」のように、星、雲、かすみなど、ほかの文様と組み合わせるケースもあります。

【雲】
 古代の中国では、雲の形や色で吉凶を占ったといいます。もくもくとした丸みを帯びた雲の文様は、仏教絵画などでもよく目にしますね。

【稲妻】
 稲妻は古くから「豊作のきざし」として、縁起のいいものとされてきました。稲妻の光を、直線を何度もまげることであらわした文様は、飛鳥時代に中国から日本に伝わったといいます。

【雪】
 家紋において雪は、主にほかの紋の外枠として使用される傾向にあります。一例としてあげた「雪輪に芒(すすき)」は、伊達政宗の替紋(正式の家紋に替えて用いる紋)のひとつです。

 古来、星や稲妻などの天体や自然現象は、人々にとって畏怖すべき存在であり、時には信仰の対象にもなりました。家の繁栄のため、そのような人知を超えた偉大な力を味方につけようと考えた人たちにより、こうした天体や自然現象をモチーフにした家紋が、つくられていったのかもしれませんね。

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