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eスポーツの中国代表、アジア大会で金メダル 市場は1000億元規模に

9/3(月) 18:45配信

東方新報

【東方新報】中央のモニタービジョンに「VICTORY」と表示された瞬間、eスポーツの中国代表は選手や監督がこぞって立ち上がり、抱き合って歓喜した。26日に行われた、第18回アジア競技大会(18th Asian Games、Asiad)に公開競技として採用されたeスポーツ決勝戦で、中国代表は台湾代表を2-0で破り、初の金メダルを獲得した。

「今回のアジア大会は、eスポーツを示す最良の機会になった」。主将を務めた「老帥(Laoshuai)」は、チームに参加した理由の一つに、eスポーツの素晴らしさを伝え、広めたいという気持ちがあったという。

「eスポーツがアジア大会に種目として採用されたことは、社会に対してeスポーツは学業の妨げになるお遊び的なものでなく、若者たちの大好きなゲームが正式な職業になることを示したんだ」「eスポーツと伝統的なスポーツ精神は互いに通じるものがある。なぜなら、共に『競技スポーツの精神』があるからだ」。金メダルを手にした他の選手らも、口々に語った。

 ■不足する競技用の新ゲーム 業界はやや停滞

「eスポーツ市場は、すでに急速な発展期を経て、現在は緩やかになってきている」と業界アナリストの郭凌(Guoling)氏は言う。

 中国音数協遊戯工委(GPC)などが2017年末に発表した「中国遊戯産業報告」によると、同年の中国ゲーム市場の売上高は前年比23%増の2036億元(約3兆3074億円)。ゲームユーザー数も前年比3.1%増となり、5億8300万人に達している。

 しかし、その半年後にGPCが発表した18年1~6月期の報告では、売上高は前年同期比5.2%増の1050億元(約1兆7000億円)、うちモバイルゲーム市場の売上げは631億元(約1兆円)、前年比12.9%の伸びで、ゲーム市場全体の60.4%を占めた。

 2018年は、モバイルゲーム市場が市場全体をけん引しているとはいえ、明らかに成長は緩やかになっている。またオンラインゲーム市場も、前年比1.3%減で315億元(約5115億円)、ユーザー数も4%減で1.3億人とともに下降している。

「業界の敷居が高くなりつつあり、競技用に採用される質の高いゲームが非常に少なく、ゲームメーカーもその圧力を受けている。新しいゲームが出現しなければ、業界の成長も抑制されてしまうだろう」と郭氏は指摘する。

 これまでのeスポーツの大会運営は、コンピューターやゲーム機器などの企業がスポンサーになるケースが多かったが、現在は自動車や化粧品、食品会社など大手企業に代わっている。17年に北京市で開催されたeスポーツの世界大会には、メルセデス・ベンツ(Mercedes Benz)や化粧品のロレアル(L’Oreal)、乳製品メーカーの伊利(Yili Industrial Group)など各業界大手がスポンサーについている。

 中国の調査会社、易観(Analysys)が発表した統計によると、17年の中国eスポーツ市場規模は908億元(約1兆4700億円)、うちモバイル市場が全体の53.74%を占めた。予測では、18年には市場規模は1000億元の大台を超えて1121億元(約1兆8000億円)、19年には1300億元(約2兆1109億円)までになると見込んでいる。(c)東方新報/AFPBB News

※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。

最終更新:9/3(月) 18:45
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