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「自分だけは大丈夫」は危険、若者の消費者被害防止を…消費者庁

9/4(火) 19:45配信

リセマム

 消費者庁は2018年8月31日、「若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会」報告書を公表した。啓発パンフレットも公開されており、消費者被害に遭う心理的な要因のほか、チェックシートや実際の事例などを掲載。知識を身に付けて被害を防ぐよう、呼びかけている。

画像 消費者庁「若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会」

 啓発パンフレット「Attention」は、若者が消費者被害に遭う「心理的な要因」を解説。勧誘を受けて購入・契約してしまうときには、「誤信」「混乱」「浅慮」という心理状態に陥ってしまうという。「自分だけは大丈夫」などの過度の楽観的な思考は避け、「自分も消費者被害に遭う可能性がある」という意識を持つことが大切だとアドバイスしている。

 また、消費者被害に遭いやすくなる心理的な要因として、性格的特徴や悩み・不安などの有無が影響する場合もあるという。パンフレットには、リスキーな心理傾向や悩み・不安などの有無を測るチェックシートを掲載。自分自身の性格面の弱みを把握しておくこと、自身の持つ悩みや不安を客観視しておくことを大切なポイントとしてあげている。

 そのほか、勧誘を受けたときに確認する「6つの視点」のチェックシートも掲載。実際に勧誘の場面に遭遇したきには、チェックシートの項目に当てはまるような点があれば、購入・契約の判断を急がずに、立ち止まって改めて考えることを勧めている。

 実際の事例では、20歳・男性の「SNSで知り合った人に連れて行かれた事務所で、自己啓発セミナーの契約を勧められた」という事例など4つのケースを紹介。検討会の報告書においても、多くの若者が日常的に利用しているSNSについて、便利さの反面、消費者被害に遭うきっかけにもなると指摘している。

 SNSを利用することで、勧誘者は身元を隠して対象者にアプローチでき、SNSのハッシュタグなどにより、同じ話題に興味を持つ人を集めることが容易に可能となる。マルチ取引でSNSに関連したトラブルの割合(全体)を見ると、2010年度の1.0%、2014年度の3.2%と増加傾向にあり、2017年度は9.8%になっている。18歳~22歳(学生)での割合は17.5%に達しており、若者のマルチ取引にSNSが大きく影響していることがわかる。

 不信感を抱くような勧誘を受けた経験のある全国の18歳~29歳の若者11,238人を対象としたアンケート調査(2018年2月9日~23日実施)によると、32.5%の若者は直接会ったことはない、SNS上での友人がいる。しかし、「何度かSNS上でやり取りすれば、相手が信用できるかどうかはたいていわかると思う」かについて質問すると、19.0%が「とても・やや当てはまる」と回答。また、SNS上でしか知らない人への対応として、「信頼できそうな人から、会いたいというメッセージが届いたら、その申し出に応じる」ことについて、2.4%が「絶対そうする」、20.6%が「多分そうする」と答えており、警戒感が薄い若者が一定程度存在する。報告書では、SNSに潜在するリスクについて、若者は十分な知識を得ておくことが重要だという考えを示している。

《リセマム 黄金崎綾乃》

最終更新:9/4(火) 19:45
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