ここから本文です

星野氏とは決定的な差…阪神金本監督に欠ける“経営者感覚”

9/4(火) 12:00配信

日刊ゲンダイDIGITAL

 阪神は残り31試合(3日現在)で借金7の4位。チームが低迷すればファンの足は球場から遠のくもの。昨年は7年ぶりに300万人を突破したものの、現在の主催56試合の観客数は233万5530人。このまま低迷が続けば今季は290万人にも届かないことを球団は懸念しているという。

 金本監督が客の入りをどこまで気にしているかは定かではないが、かつては球団経営にも尽力した監督がいた。今年1月に亡くなった星野仙一元監督(享年70)だ。

 2001年限りで中日を退団すると、即座に低迷が続く阪神の監督に就任。2年目の03年にダメ虎を18年ぶりの優勝に導いただけの指揮官ではなかった。

 政財界に顔が利く星野氏は、当時の奥田碩トヨタ自動車会長に直訴して甲子園に広告を出してもらった。三塁側のオレンジシート(当時)を指して「あそこがガラガラだとジャイアンツカラーが見える」と言い、「でも、三塁側からだと阪神ベンチの中がよく見える」と記者団に語り、その記事を見た阪神ファンが三塁側スタンドも埋めた。女性ファンを増やそうと甲子園の女性用トイレを増設したのも星野監督の発案だといわれている。

■オーナーさえ説き伏せる話術

「星野仙一 炎の監督術」の著者で星野氏をよく知る高田実彦氏(元東京中日スポーツ記者)が言う。

「星野氏は中日時代から『監督は経営者のひとり』と言って、その意識が強かった。チームが強くなり、ファンを喜ばし、集客増やグッズ販売で球団が潤い、選手は高い年俸をもらうという流れを考えていた。ユニホームを着た者で初のコミッショナーになることを夢見ていたのも、球界全体を考えてのこと。そういう面では、今の12球団に星野氏のような経営能力や志のある監督は見当たりませんね」

 星野元監督は、「補強にカネを使い過ぎる」「鉄拳指導で顔がボコボコにされた選手がいる」といった悪評も絶えなかった一方で、チーム強化のためには、財布の紐を握るオーナーさえ説き伏せる話術もあった。

 そんな経験豊富な指導者と、たかが3年目の新人監督とを比較するのはあまりに酷ではあるが、金本監督にはせめて、「公約に掲げた若手の育成ぐらいはしっかりやってほしい」というのがファンの願いではないか。

スポーツナビ 野球情報

MLB 日本人選手出場試合9/22(土) 6:55