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「元AMD前工程工場」のGF、先端プロセス投資を凍結

9/4(火) 21:15配信

LIMO

 半導体ファンドリー大手の一角を担う米グローバルファウンドリーズ(GF)が追い込まれている。先ごろ7nmプロセスの開発における無期限延期を発表、今後は特殊なニッチプロセスを軸に事業展開していくことを表明した。半導体ファンドリー分野では、台湾TSMCが独走態勢を築くなか、GFをはじめとする同業他社の窮状が明るみに出る事態が相次いでいる。

AMD前工程工場が前身

 GFは、米AMD(米カリフォルニア州サニーベール)とアブダビのAdvanced Technology Investment Company(ATIC)の共同出資により2009年4月に設立された半導体専業ファンドリー。AMDが保有していた前工程製造拠点を擁し、強力な資本力を背景に米国本社のファンドリー企業として唯一世界規模で展開。その後、シンガポールのチャータードセミコンダクターを買収、事業規模を拡大させている。

 生産拠点は独ドレスデンのほか、ニューヨーク、シンガポールの世界3カ所に300mm工場を保有。15年にはこれに加えてIBMから取得した生産拠点(イーストフィッシュキル、エセックス・ジャンクション)の2拠点も加わっている。

 設立当時から、TSMCの対抗勢力として期待を集めていたが、近年は微細化競争にて後塵を拝す状況が続いていた。非上場企業のため、正確な業績を把握することはできないが、長年赤字経営が続いていたものと見られる。

7nm開発の無期限延期を発表

 こうしたなかで、同社は8月末に7nm世代のプロセス開発を無期限で延期すると発表した。同社の先端プロセス開発は、14nm世代において韓国サムスン電子と協業。その後、独自路線で開発を続け、10nmをスキップし7nmに開発リソースを集中させていた。

 当初予定では、ニューヨーク工場(Fab8)を量産工場と位置づけ、18年4~6月に最初のテープアウト(設計完了)を予定していた。さらに、7nm世代にあわせてEUVリソグラフィー装置も導入済みで、先端プロセス開発を続ける数少ないファンドリー企業の1社であった。

 しかし、先端プロセス開発における投資負担は重く、さらに製造難易度も高くなっていることが障壁となっていた。先端プロセスを採用するファブレス顧客の数も減少傾向にあるなか、同社では技術ポートフォリオの見直しを実施。18年にCEOに就任したTom Caulfield 氏のもと、バルクCMOSプロセスではなく、特色あるファンドリー事業を展開していく方針に転換を図った。今回の発表に先立ち、GFの主要顧客であるAMDもサーバー向けCPUおよびGPUをTSMCで製造していることを明らかにしている。

 7nm開発の無期限延期を発表する一方、今後は開発リソースを14/12nm世代にシフトさせていく。同世代では強みのRFや組み込みメモリーを組み合わせて、顧客への提案を強化していく。また、FD-SOI(完全空乏型シリコン・オン・インシュレーター)プロセスにも引き続き注力しており、他社との差別化技術と位置づける。

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最終更新:9/4(火) 21:15
LIMO

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