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オンライン決済が旅行業界に与える影響は? ブッキングドットコム担当者が「決済の新時代」を考えた【外電コラム】

9/4(火) 19:30配信

トラベルボイス

オンライン決済の世界は、急速な変化を遂げようとしている。インターネット経由で予約する場合の支払い手段が主にクレジットカードと銀行振替のみに限られていた時代に対して、現在では「ペイパル(PayPal)」から「モバイルペイ(MobilePay)」まで、21世紀のテクノロジーによって消費者の選択肢が増え続けている。

これは旅行業界にとって素晴らしい機会であると同時に、大きな挑戦だともいえる。一歩先を進むということは決して簡単なことではない。特に市場ごとに消費者行動が異なる場合には難題となる。そして、この動向がどのような将来を導くかは、まだはっきり見えてはいない。しかし、従来のクレジットカードよりデジタル技術的に進んでいる「イーウォレット(eWallet)」やその他オンライン決済の重要性が増す方向に向かっているのは間違いない。

比較的短い期間に、決済を取り巻く環境がどれほど進歩したかを思い出してほしい。例えば、クレジットカードの使用頻度が大幅に減るなどと、ほんの10年前に予見できただろうか?

決済の新時代

EC取引において最もよく使われる決済方法は「イーウォレット」だが、この分野においては銀行振替の利用も増加している。オンライン決済の新時代を強力に推進しているのは中国で、2016年には全てのオンライン取引の62%がイーウォレットでおこなわれている。また、中国国内トップのオンライン決済システム「アリペイ(AliPay)」抜きでは、中国の決済事情について語ることはできないだろう。

ヨーロッパにおいても、イーウォレットの急成長は見てとれる。デンマークでは、「モバイルペイ」が短期間で若い世代に広く使われる支払い方法になった。さらに、スウェーデンは世界初の完全キャッシュレス社会を目指すとして、近い将来に現金を全廃するための協議を始めた。

「ワールドペイ(Worldpay)」による2017年の決済業界の調査結果は、EC取引で何が起こっているか、また今後何が起こると予測されているかを示している。明らかな動向として、2021年までにクレジットカードの使用は減少し、イーウォレットの使用は急激に増加すると分析。クレジットカードの使用の減少は、以下のようになると述べている。

・減少の幅は14%(2016年の29%から2021年には15%まで減少)
・イーウォレットの使用が28%も増加する(18%から46%に拡大)
・銀行振替の利用は、ほぼ同じ割合を保つ(5年間で17%から16%に減少)
・デビットカードの使用は、13%から8%まで減少

また、最新のテクノロジーによって顔認証、指紋認証などのより高度な認証が可能になったことは、モバイル決済にとって追い風だ。

現在、消費者に様々な決済方法の選択肢があることは疑いもない。そして、その選択肢を消費者に提供しなければ問題が起きるだろう。ブッキングドットコムのユーザーによる最新のフィードバックでは、5人に1人が希望する支払い方法が選択肢に無かったために予約を完了しなかったことが明らかになった。

ブッキングドットコムは、この結果に対して前向きに取り組んでいる。現在、同社は各地のローカルな決済サービスを含む幅広い決済方法を選択肢として提供。さらに、支払い時期についても、柔軟に対応するようになった。また、各ユーザーがより便利なシステムで予約時の決済を行えるようにするのと同時に、宿泊施設等を所有するパートナーには広く一般に認知されている決済方法に変換する取り組みを進めている。

これまで現金払いのみを受け付けていた小規模のパートナーには、顧客が決済サービスを使って支払いができるよう、ブッキングドットコムが補助するようにした。このようなパートナーは、各地域のローカルな決済サービスとクレジットカード決済を受け付けることができるようになったおかげで、より多くの顧客とつながることが可能になった。

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最終更新:9/4(火) 19:30
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