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台風の爪痕は北海道・十勝にも トウモロコシの倒伏に農家がっくり

9/5(水) 14:12配信

十勝毎日新聞 電子版

 台風21号が5日朝にかけて北海道近海を通過し、十勝管内では農作物が強風で倒伏するなどの農業被害が出ている。池田町では、作付けしたトウモロコシの多くが倒伏したもようだ。今年は6月以降に天候不順が続いており、農業生産への悪影響を懸念する声は多い。十勝総合振興局が5日公表した農作物の生育状況(1日現在)でも、飼料用を含めて生育の遅れが目立つ。

 士幌町の加藤農園では、6ヘクタールの畑で栽培しているスイートコーンのうち、収穫前だった畑の約3分の1で倒伏被害が出た。

 代表の加藤克美さんは「倒伏したコーンは糖分が落ちるので、けさから大急ぎで収穫している。これから収穫する農家も多く、心配だ」と話す。

 JA帯広大正の担当者も「根元から倒伏したスイートコーンがある。収穫はできるものの、作業の手間が増えそう」とする。観測史上最大の瞬間風速を記録した更別村は「村内各地で飼料用トウモロコシが倒伏している。詳細は調査中」(村産業課)としている。

 各JAは農地の確認を急いでいるが、被害は今後広がる可能性がある。JA十勝池田町によると午前11時半現在で、飼料用トウモロコシ(作付面積105ヘクタール)のうち70%程度が倒伏し、このうち5%程度は収穫不能な状態という。スイートコーンは9割が倒伏し、牛舎や農業機械の格納庫のトタン屋根が剥がれるなどの被害が4棟あった。

 JA十勝高島では午前11時半現在、飼料用トウモロコシとスイートコーンを合わせて80%ほどが倒伏。ナガイモも5~10%が茎が折れたり、つるが切れたりする被害が出ている。

 このほか、JAうらほろやJA豊頃町では大豆や小豆など豆類の被害もあったようだ。

 停電による生乳生産への影響も懸念材料。JAあしょろによると、足寄町内では20戸程度の酪農家に停電の影響が出た。徐々に復旧しているものの、停電が続く一部の地域では生乳の品質劣化が心配される。

 JA忠類では停電した一部の酪農家が、発電機を使って搾乳作業をした。

 管内では6~7月に続いて、8月以降も低温や降雨の日が多く、農家は天候不順に悩まされている。今回の強風被害が追い打ちをかけ、今年の農畜産物取扱高を下押しする恐れがある。

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