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さくらももこさんはヘビースモーカーだから乳がんで亡くなった? 日本禁煙学会の発表文に患者から批判

2018/9/5(水) 11:10配信

BuzzFeed Japan

「たばこが原因と断定はできないし、個人攻撃は不快」

これを読んだ患者団体からは、反発の声が上がった。

乳がん経験者で、全国がん患者団体連合会理事として受動喫煙対策にも関わってきた桜井なおみさんは、こう話す。

「たばこと乳がんとの関連を示す証拠は積み上がってきているし、禁煙や受動喫煙対策を推奨することは重要ですが、個人の死に便乗して啓発することではありません。たばこを吸っていたから乳がんで死んだのだと言わんばかりの死者に鞭打つような言葉は、亡くなった人に対する敬意がなく嫌な気持ちになる。逆効果」

「確かにたばこも乳がんになった一因かもしれませんが、がんは遺伝や環境など様々な要因が絡み、たばこという生活習慣が100%ではない。わからないのに断定口調で書き、リテラシーが低かったから悲劇の犠牲者になったのだと個人攻撃をし、患者に責任を押し付けるような啓発の仕方では、せっかくのいい取り組みが届かない」と話す。

卵巣がんの経験があるスマイリー代表の片木美穂さんも、「明らかではないのに、たばこで乳がんになったように断定すると、故人はおろか、今乳がんと向き合っている人までたばこが原因の自己責任のように言われ、偏見に晒されるかもしれません」と指摘した。

その上で、「西城秀樹さんが亡くなった時も、禁煙啓発に熱心な医師がたばこが原因のように言っていましたが、本人がいつまでたばこを吸っていたかもわからず、色々な条件が複合して起きたかもしれず、断定は非常に不愉快でした」

「今回の件も、科学的根拠を持って正しいことを主張しているようで、反論もできない故人を叩いているようにしか見えません。それではいくら正しいことを言っても伝わりません」と批判する。

「たばこを吸うと乳がんのリスクが高まると注意喚起したかっただけ」

こうした批判に対し、日本禁煙学会で広報担当を務める総務委員長の宮崎恭一さんは、BuzzFeed Japan Medicalの取材に、「さくらさんがたばこだけで乳がんになったとは断定していない。可能性があるということを言っている」と反論。

「有名な方が病気になると、その病気に対する一般の関心が高まりますので、この機会に伝えたかった。たばこさえ吸っていなければ、乳がんで亡くなられなかった可能性もある。趣旨はただ一つ、たばこを吸っていると乳がんのリスクが高くなると予防医学的な注意喚起をしたかっただけです」

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最終更新:2018/9/5(水) 11:10
BuzzFeed Japan

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