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停電の時、電気で動く医療機器を使う在宅療養中の人はどうしたらいいのか

2018/9/6(木) 12:43配信

BuzzFeed Japan

9月6日未明に起きた震度6強の地震の影響で、北海道内の約295万戸が停電している。

心配なのは、電気で動く医療機器を使っている在宅療養中の人だ。

東日本大震災の時に、人工呼吸器などを使っている患者を守るために駆け回った仙台往診クリニック院長の川島孝一郎さんに生き延びるための様々な方法を聞いた。
【BuzzFeed Japan Medical / 岩永直子】

主に使われるのは人工呼吸器、吸引機、在宅酸素の3つ

川島さんによると、在宅療養の場合、電気で動く医療機器でよく使われているのは、

1.人工呼吸器
2.吸引器
3.在宅酸素(酸素濃縮器)

の3つ。

「他に介護用品であれば、エアマットや、ベッドを上げ下げするギャッジアップもあります。夏場であればエアコンも体調管理には必要でしょう」

在宅療養をしている人は電気が命綱であることが多いのだ。

今回は、生命を維持するのに必要な医療機器の3つに絞って説明をしてもらう。

人工呼吸器は内部バッテリーがあるが、吸引機や酸素濃縮器はほとんどない

「人工呼吸器は、新しいタイプのものであれば、停電と同時に内部バッテリーに切り替わり、だいたい10時間前後持ちます。古いものであれば、3~4時間程度でしょう」

吸引器は、気管切開などをして、自力ではたんが出せない人が窒息しないように、人工的にたんを吸引するのに使う。

「吸引器の多くは内部バッテリーがないので、停電したらすぐに使えなくなります」

在宅酸素は肺がんやCOPD(慢性閉塞性肺疾患)などで肺の機能が落ち、酸素を空気中から十分に取り込めない人が使う。通常、空気から酸素を濃縮して送り込む「酸素濃縮器」を使うことが多い。

「酸素濃縮器もバッテリーがないものがほとんどで、停電したらすぐ使えなくなります。まとめると、人工呼吸器はしばらくもつけれども、吸引機や在宅酸素は別の手段にすぐ切り替える必要があるということです」

人工呼吸器、内部バッテリーが切れたらどうするか

しばらく持つとはいえ、停電が長引き、内部バッテリーだけでは持たなくなる事態になった時、人工呼吸器の場合はどうしたらいいのだろう。

人工呼吸器を使っている人は、通常、介助者が手押しで空気を送り込む「「蘇生バッグ(通称:アンビューバッグ)」と呼ばれる医療機器を持っている。

「しかしこれは、医療者でさえ、片手で2~3分押したら疲れてしまいます。老老介護で看ている場合は実質不可能な手段ですし、交代する人が何人もいなければ現実的な対処法ではありません」

有力な方法としては、主に3種類ある。

1.外部バッテリー
2.インバーター
3.発電機

という3つの手段だ。

外部バッテリーは、万が一の時のために医療者があらかじめ置くように指導していれば、その容量に応じた時間、人工呼吸器を続けて使うことができる。自動車用のバッテリーが使え、自動車用品店で売っている。持つ時間は、バッテリーの種類や使う医療機器にもよる。

インバーターは、自動車のシガーソケットやボンネットの中のバッテリーから電気をとるために使う電力変換装置だ。

「これも自動車用品店で売っていますが、定格出力が概ね120ワット以上で人工呼吸器が使えます。吸引器も使っている場合は、250ワット以上のものを選べば両方の電力を賄えるでしょう」

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最終更新:2018/9/6(木) 23:19
BuzzFeed Japan

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