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避難生活などで長期に渡る車中泊に注意! エコノミークラス症候群予防対策とは

9/8(土) 7:10配信

くるまのニュース

車中泊の注意点、エコノミークラス症候群

 東日本大震災以来、取り沙汰されているのが震災関連死です。新潟県中越地震では圧死によって亡くなられた方は16名だったのに対して、震災関連死は52名にも上りました。そして、その震災関連死の主因になっているのが「静脈血栓塞栓症」いわゆる『エコノミークラス症候群』と言われています。

シートがフラットになり車中泊に適した車内など写真で見る(6枚)

 エコノミークラス症候群を発症する要因は、必ずしも因果関係がはっきりしているわけではありませんが、新潟大学が統計を取ったところでは、車の中で避難生活をしている人に多いことが分かりました。

 エコノミークラス症候群は、狭い場所で長時間体勢を変えず、加えて脱水症状になることなどが要因として知られています。新潟県中越地震の後、新潟大学の研究では車中泊での被災者は避難所の被災者に対して、約1.5倍も多く血栓が見つかっていることが分かりました。

 その一方で、同じ車中泊でもミニバンやワンボックス車など広い車内で避難生活をしている人は、避難所生活の人に比べて発症は半数以下に留まっているといいます。つまり車中泊でも、座席がフルフラットにならない軽自動車や普通乗用車などで、エコノミークラス症候群になる危険性が高くなっているのです。

 その理由には、いくつかのことが考えられます。まず就寝の姿勢。運転席や助手席を倒して寝た場合、膝から下が下がる姿勢になってしまいます。また寝返りを打つことも非常に難しいため、長い時間同じ体勢で寝ることになります。これが血流を悪くし、エコノミークラス症候群の要因になるのです。

 さらに車での避難生活の場合、トイレの問題もあります。近くにトイレがある場合はいいのですが、そうでない場合は排尿を我慢したり、飲水を控えてしまう避難者が多かったと言います。またトイレが近くにあっても汚いから行かない、段差があるからといった利用からと、使いたがらない人もかなり多くいたようです。

エコノミークラス症候群にならないために

 厚生労働省では被災地の自治体を通じて、車内や避難所でのエコノミークラス症候群防止のためのパンフレットを配布して、注意喚起に努めたといいます。

 実際、被災地となった熊本県庁けんこう作り推進課の米田宏之さんに対策をお聞きしました。

「車内では同じ姿勢でいることが多くなりますので、まずできるだけ同じ姿勢でいないということが大切です。また、足の指をこまめに動かす、定期的(4~5時間)に歩く、水分を十分に摂る、たまに深呼吸をするということも防止対策になると思います」といいます。

 ちなみに車中泊での注意点について尋ねたところ、「できるだけ足を下げて寝ない」というのがポイントだとか。足元のスペースにクッションなど物を入れて、頭からつま先ができるだけ水平になるような姿勢を作ることが好ましいようです。

 もし難しい場合は「弾性ストッキング」を着用することをお勧めします。実際に熊本の被災地でも配布されたという弾性ストッキングは、脚を適度に加圧することで血流を促すというものです。これにより脚に血栓ができるのを抑制できるといいます。

 就寝環境を少しでも快適にするのであれば、シートを倒して、そこにエアベッドを敷くという方法があります。またベニア板を敷いて、その上に家庭用の布団を広げるというのも手です。ない場合は、タオルを折り畳んでシートの段差を埋めて、その上に布団を敷くだけでも、大分楽に寝ることができるはずです。

 また、窓から熱や冷気が入り込むことが多いので、段ボールや新聞紙、バスタオルなどで目張りをしておくと、かなり快適性がアップするでしょう。同時に車内のプライバシーを守ることができるので一石二鳥なのではないでしょうか。

 気をつけたいのは、長時間エンジンをかけたままにしておかないこと。特にアイドリング状態でエアコンやオーディオなどを長く使ってしまうと、バッテリーを消耗させてしまいます。さらに一酸化炭素中毒になる危険もあるので注意しましょう。

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