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咸臨丸航海長・小野友五郎 笠間高生4人制作、地元の偉人アニメ化

9/10(月) 9:44配信

茨城新聞クロスアイ

幕末から明治期にかけて、航海技術や測量などの分野で日本の近代化に大きく貢献した元笠間藩士、小野友五郎(1817~98年)。その偉業を紹介した漫画を基に、県立笠間高の生徒がアニメーション映像を制作し、DVDにまとめた。携わった生徒たちは「地元にこんな偉人がいたことを誇りに思う。友五郎のことを多くの人に知ってほしい」と視聴を呼び掛けている。


江戸後期、笠間城下に生まれた友五郎は、幼少から和算の才に秀で、30代半ばに測量計算の腕前を買われ幕府に出仕。暦を作るための天体観測に従事し、西洋の航海術書翻訳も任された。さらに海軍伝習所で学び、軍艦操練所の教授方を担当。遣米使節の護衛軍艦「咸臨丸(かんりんまる)」の航海長を務め、太平洋横断に貢献した。

その後、幕臣となる。小笠原諸島の測量調査は、日本領有の大きなきっかけとなった。維新後は鉄道建設のための測量に尽力、晩年は製塩事業にも取り組む。

笠間市教育委員会は昨年、友五郎の生誕200年を記念し、偉業を紹介した子ども向け漫画「小野友五郎物語」(A4判、14ページ)を刊行。内容は同市在住の造園業、杉田捷機(かつき)さんが著した「小野友五郎伝」を参考に、人気イラストレーターのつよ丸さんが作画した。

この漫画を基に、アニメーション映像を制作したのは、同校メディア芸術科3年の木内真尋さん(18)、野口美月さん(17)、松岡真哉さん(18)、飯村辰規さん(18)。4人は昨年11月から今年6月にかけて、所属するコンピューターグラフィックス部の活動の中で作業を行った。

「日本の近代化に貢献した友五郎の世界観を、どう表現するか苦労した。地元にこんな偉人がいたことを知らず、もったいないと思った」と木内さん。野口さんは「友五郎はすごい人。見ている人を飽きさせないよう、効果音の使い方などを工夫した。笠間の歴史って、知れば知るほど面白い」と目を輝かせる。

映像は約14分30秒にまとめられ、DVDに収録された。友五郎をはじめ、勝海舟やジョン万次郎など登場人物のイラストと吹き出しが、効果音とともに絶妙なタイミングで展開する。

4人は完成報告を兼ね市役所を訪問。DVDを寄贈された山口伸樹市長は「地元の偉人の生涯をアニメ化していただき、大変ありがたい。友五郎のことを知るきっかけになればうれしいですね」と生徒たちをねぎらった。

問い合わせは同市教委生涯学習課(電)0296(77)1101。 (沢畑浩二)

茨城新聞社